IM
    レポート
    絵本原画展 きかんしゃトーマスとなかまたち
    そごう美術館(横浜駅東口 そごう横浜店 6階) | 神奈川県
    息子のために作った、蒸気機関車の話
    イギリスのロングセラー絵本「汽車のえほん(The Railway Series)」から生まれ、世界中で愛されている“きかんしゃトーマス”。貴重な絵本原画や、原作者の直筆資料などを紹介する企画展が、そごう美術館で開催中です。
    第2巻「機関車トーマス」トーマスとゴードン
    1984年からイギリスで放映されたテレビシリーズの撮影に使用された「きかんしゃトーマスとなかまたち」のモデル車両。展覧会前には原鉄道模型博物館内のジオラマで走りました
    第13巻「ダックとディーゼル機関車」ディーゼル機関車のディーゼル
    館内
    第22巻「小さな機関車たち」やくにたつ鉄道
    ウィルバート・オードリーによる手描きの資料
    会場には遊べるコーナーも
    プラレールも走ります
    グッズ売り場も充実
    “きかんしゃトーマス”の原作者は、牧師のウィルバート・オードリー。1945年、病気で寝込んでいた息子のために作った蒸気機関車の話を出版したことが、世界的ベストセラーのきっかけになりました。

    楽しいストーリーと色鮮やかな挿絵はたちまち評判となり、1973年には日本でも「汽車のえほん」シリーズとして発行。1984年にはイギリスでTVシリーズ「きかんしゃトーマスとなかまたち」が始まり、日本でも1990年に放送開始。世界185地域、30カ国語で放送されるようになりました。


    会場入口から。1巻~11巻はレジナルド・ダルビーが絵を描きました。トーマスの登場は第2巻からです。

    ウィルバート・オードリーが手がけた「汽車のえほん」のシリーズは、全26タイトル・105話。三組四名の画家が絵を手掛けています。

    1巻から11巻はレジナルド・ダルビー(最初は1・2巻ともそれぞれ別の画家が描いていましたが、3巻目からダルビーに変更になり、その後ダルビーが1・2巻も描きなおしています)、12巻から17巻はジョン・T・ケニー、18巻~26巻はガンバー&ピーター・エドワーズ夫妻です。

    会場では全26タイトルの原画を紹介。原画を比べると、背景や人物の描写にかなりの差異がある事が分かります。


    12巻~17巻はジョン・T・ケニー、18巻~26巻はガンバー&ピーター・エドワーズ夫妻。

    会場には、原作者のウィルバート・オードリー自身が挿絵を描いた資料も展示されています。

    機関車の表現には、強いこだわりをもっていたウィルバート(1人目から2人目への画家の交代も、描かれた機関車の不正確さがきっかけでした)。絵を描く事は本職ではありませんが、スケッチからも機関車に対する愛情が伝わってきます。


    貴重な自筆のスケッチも展示

    会場では、トーマスのテレビシリーズで使われた機関車車両も紹介。また、近隣の原鉄道模型博物館から「きかんしゃトーマスとなかまたち」のモデルとなった機関車の模型も特別展示されています。

    さらにトーマスシリーズのプラレールと、木製のレールジオラマも展示。後者は触って自由に遊ぶ事も可能です。


    「きかんしゃトーマスとなかまたち」のモデルとなった機関車模型も

    ウィルバートは1997年に85歳で死去。26巻まで出版されていた「汽車のえほん(The Railway Series)」は、息子のクリストファー・オードリーが引き継ぎ、今では42巻まで進みました。27巻以降は日本では未出版ですが、会場には一部の原画も紹介されています(絵はクライブ・スポング)。

    原鉄道模型博物館との特別コラボも実施中。展覧会の開催期間中に各館でそれぞれのチケットを提示して入館すると、プレゼントが進呈されます(一人チケット1枚につき1回限り、グッズがなくなり次第終了)。

    本展は全国巡回展。美術館「えき」KYOTOからスタートし、横浜展の後は、5月24日(土)~7月23日(水)に島根県立石見美術館、9月6日(土)~10月26日(日)に郡山市立美術館、11月1日(土)~12月23日(火)に新潟市新津美術館に巡回します。
    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年4月14日 ]


     
    会場
    会期
    2014年4月12日(土)~5月18日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~20:00(入館は閉館の30分前まで)
    ※そごう横浜店の営業時間に準じる
    休館日
    そごう横浜店の休業日に準じる
    住所
    神奈川県横浜市西区高島2-18-1
    電話 045-465-5515
    公式サイト http://www.sogo-gogo.com/museum/
    料金
    大人800(600)円、大学・高校生600(400)円、中学・小学生300(200)円、未就学児無料
    ※消費税含む。
    ※( )内は20名さま以上の団体料金。
    ※障害者手帳をお持ちの方、およびご同伴者1名さまは( )内の料金にてご入館いただけます。
    展覧会詳細 「絵本原画展 きかんしゃトーマスとなかまたち」 詳細情報
    おすすめレポート
    学芸員募集
    肥後の里山ギャラリーの企画・運営担当者(学芸員) [肥後銀行本店 肥後の里山ギャラリー]
    熊本県
    【文化施設】荻窪三庭園・東山旧岸邸スタッフ募集! [荻窪三庭園 または 東山旧岸邸]
    東京都
    【公益財団法人 ポーラ伝統文化振興財団】学芸員募集! [ポーラ伝統文化振興財団(品川区西五反田)141-0031 東京都品川区西五反田2-2-10 ポーラ五反田第二ビル]
    東京都
    足立区立郷土博物館 事務補助員の募集(会計年度任用職員) [足立区立郷土博物館]
    東京都
    アサヒグループ大山崎山荘美術館 学芸員募集 [アサヒグループ大山崎山荘美術館]
    京都府
    展覧会ランキング
    1
    東京都美術館 | 東京都
    ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢
    開催中[あと94日]
    2025年9月12日(金)〜12月21日(日)
    2
    東京国立博物館 | 東京都
    特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」
    開催中[あと73日]
    2025年9月9日(火)〜11月30日(日)
    3
    国立科学博物館 | 東京都
    特別展「氷河期展 〜人類が見た4万年前の世界〜」
    開催中[あと25日]
    2025年7月12日(土)〜10月13日(月)
    4
    東京国立近代美術館 | 東京都
    ミュージアムで謎解きを ミュージアムラリー2025
    もうすぐ終了[あと10日]
    2025年8月6日(水)〜9月28日(日)
    5
    国立西洋美術館 | 東京都
    オルセー美術館所蔵 印象派ー室内をめぐる物語
    開催まであと37日
    2025年10月25日(土)〜2026年2月15日(日)