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レポート
生誕100年 ジャクソン・ポロック展
東京国立近代美術館 | 東京都
抽象表現のスーパースター、いよいよ東京へ
絵の具を棒につけて画布に注ぎかける「ポーリング」で、アートの中心地をパリからニューヨークに移した抽象表現のスーパースター、ジャクソン・ポロック。愛知県美術館での開催を終え、いよいよ東京国立近代美術館にやってきました。
会場。奥に見えるのが「インディアンレッドの地の壁画」。
テヘラン美術館より来日した「インディアンレッドの地の壁画」。展覧会の目玉です。
第1章は初期の作品。
第3章。良く知られているポロックのイメージはこれらの作品です。
会場
日本でも早い時期からポロックは紹介されていました。右は1951年4月の「みずゑ」。
再現されたポロックのアトリエ。
アトリエの棚。使っていた画材とともに、頭蓋骨も。
ポロック作品の初来日は、1951年の第3回読売アンデパンダン展。日本に所蔵されている作品も多いポロックですが、本格的な回顧展は日本では始めてとなります。

本展では全体を4章に分け、初期から晩年までの作品、計64点で振り返ります。国内にあるポロック作品28点も、全て展示されています。


会場

展覧会最大の目玉は、183x243.5センチの大作「インディアンレッドの地の壁画」。1950年に住宅用の壁画として描かれた作品です。赤褐色のキャンバスに白い線がひときわ映えるこの作品は、ポロックによるポーリングの完成形ともいえる最高傑作です。

この絵はテヘラン現代美術館の所蔵。イラン革命の3年前(1976年)、パーレビ王朝時代のイランのコレクションになりましたが、革命後は門外不出となっていました。クリスティーズによる評価額は200億円ともいわれますが、現在の国際情勢におけるイランの位置付けを考えると、今後も簡単には見られなさそうです。


「インディアンレッドの地の壁画」

もうひとつの注目は、会場最後に再現されたポロックのアトリエ。木造の小屋の床面には塗料が飛び散り、壁にはポロックが使用していたさまざまな画材とともに、人間の頭蓋骨も置かれています。

図録にはこのアトリエで制作中のポロックの写真が紹介されています。くわえタバコで絵の具を撒く姿は、男っぽい逞しさに溢れています。


再現されたポロックのアトリエ

広報資料には「日本での知名度は決して高くない」とありましたが、実は筆者にとっては憧れの大スター。中学時代に美術の先生がポロックについて熱く語っていたのを良く覚えています。「アクションペインティング」とよばれた描画法と、44歳で自動車事故で死去したことが強く印象に残っています。

制作の流れを通して見ると、その内面に秘めていた繊細さや奥深さも垣間見れるポロック。絶頂期に至るまでの様々な試行、「退行した」と言われた晩年の作品まで、ポロックの歩みを通してお楽しみ下さい。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2012年2月9日 ]
 
会場
会期
2012年2月10日(金)~5月6日(日)
会期終了
開館時間
10:00~17:00(入館は16:30まで)
※金曜・土曜は20:00まで開館(入館は19:30まで)
休館日
月曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館、ただし、展覧会によって特別に開館することがあります)
年末年始、展示替期間
住所
東京都千代田区北の丸公園3-1
電話 03-5777-8600
公式サイト http://www.momat.go.jp/
展覧会詳細 生誕100年 ジャクソン・ポロック展 詳細情報
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