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    レポート
    高野山金剛峯寺襖絵完成記念 千住博展 日本の美を極め、世界の美を拓く
    そごう美術館(横浜駅東口 そごう横浜店 6階) | 神奈川県
    奉納前に、展覧会でお披露目
    1995年のヴェネツィア・ビエンナーレで東洋人として初めて名誉賞を受賞して以来、国内外で活躍を続けている画家・千住博(1958-)さん。世界遺産・高野山金剛峯寺に奉納される作品などを紹介する巡回展が、そごう美術館で開催中です。
    《瀧図》2018 高野山金剛峯寺
    《断崖図 #22》2016
    (左から)《四季瀧図(秋)》1999 軽井沢千住博美術館 / 《四季瀧図(夏)》1999 軽井沢千住博美術館
    《断崖図》2018 高野山金剛峯寺
    《龍神Ⅰ、Ⅱ》2015 軽井沢千住博美術館
    《湖畔初秋図》1993 軽井沢千住博美術館
    (左から)《朝》1994 日本空港ビルデング株式会社 / 《水》1994 日本空港ビルデング株式会社
    《終着駅》1985 軽井沢千住博美術館
    (左から)《月響》2006 軽井沢千住博美術館 / 《遥か(青い鳥)》1980 軽井沢千住博美術館

    富山で開幕し、静岡、秋田と巡回してようやく首都圏まで来た千住博展。奉納される障壁画をはじめ、初期から現在に至る代表作で、40余年にわたる画業を振り返ります。


    展覧会は「断崖図」のシリーズから。ゴツゴツとした岩の表情は、和紙を揉んで皺をつくり、そこに岩絵の具を流すという独特の手法です。初披露は、2009年ベネッセアートサイト直島の「家プロジェクト」でした。


    続いて、千住さんの代表作といえる「瀧」シリーズ。実際に絵の具を上から下に落とす事で瀧を描くという、こちらも千住さんならではのオリジナル技法です。飛沫などの表現にエアブラシを用いるのも、日本画としては画期的な試みでした。



    今回、障壁画が奉納される高野山金剛峯寺は、平安時代に空海が創建。現在の建物は1863年に再建されたものです。長年、白襖となっていた「茶の間」と「囲炉裏の間」のために、それぞれ《断崖図》と《瀧図》を描きました。


    100年後、200年後も残る絵にするため、墨は一切使用せず、天然岩絵の具で描いています。黒く見える《瀧図》の背景も、岩絵の具の群青を焼いたもの。瀧の部分は胡粉を流し、瀧の水面や飛沫は、筆やエアスプレーで仕上げています。《断崖図》は和紙(雲肌麻紙)を揉んでベースをつくり、胡粉や焼群青で描画。水のスプレーで流したり、部分的にはプラチナを用いて表情をつけています。


    展覧会では、幻想的な《龍神Ⅰ・Ⅱ》も大きな見せ場です。2015年に2回目となるヴェネツィア・ビエンナーレに出品したもので、蛍光塗料を使った瀧の作品です。照明が消えると、ブラックライトの効果で瀧は青色に。会場ではこの作品のみ、撮影が可能です。


    会場後半では、1980年代からの千住さんの歩みを振り返ります。初期の作品には、今ではあまり見られない人物画も。20代前半で描いた暗い色調のビルシリーズも、近作とはだいぶイメージが異なりますが、当時はもっともしっくりするテーマでした。


    「画業のやるべきことは全てここでやり切ったという気持ち」(千住さん)になったという、奉納襖絵。首都圏で見られる最後のチャンスです。会期は約1カ月と短めですので、ご注意ください。


    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2019年3月7日 ]


    千住博 日本画の冒険千住博 日本画の冒険

    千住 博(著)

    小学館
    ¥ 993

    会場
    会期
    2019年3月2日(土)~4月14日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~20:00(入館は閉館の30分前まで)
    ※そごう横浜店の営業時間に準じる
    休館日
    そごう横浜店の休業日に準じる
    住所
    神奈川県横浜市西区高島2-18-1
    電話 045-465-5515
    公式サイト https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/archives/19/senju_hiroshi/
    料金
    大人 1,300(1,100)円 / 大学・高校生 800(600)円 / 中学生以下 無料

    ※( )内は20名以上の団体料金
    ※障がい者手帳各種をお持ちの方および同伴者1名は無料
    展覧会詳細 「高野山金剛峯寺 襖絵完成記念 千住 博展 ― 日本の美を極め、世界の美を拓く ―」 詳細情報
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