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    レポート
    恐竜博2011 恐竜の祭典、この夏いよいよ上野へ!
    国立科学博物館 | 東京都
    ティラノサウルス vs トリケラトプス
    数々の有名な恐竜の中でも、2大スターといえばティラノサウルスとトリケラトプス。最新研究に基づいた全身骨格、対決スタイルで紹介しています。
    迫力満点のトリケラトプス。ティラノサウルスと人気を二分するスターです。
    白亜紀のライバル、ティラノサウルスとトリケラトプス。待ち伏せ姿のティラノサウルスは世界初公開。
    こちらは子ども(幼体)のティラノサウルスとトリケラトプス。小さな角が生えています。
    レペノマムス。哺乳類ですが、胃の部分から恐竜の子どもの骨や歯が見つかりました。
    この小さな化石はアーケオプラリクス(始祖鳥)。足の親指のつき方が従来の考えと違っていました。
    2005年に見つかった11個目の始祖鳥の化石。今年は「始祖鳥」と命名されて150周年です。
    第2会場は、東北地方の被災博物館について。陸前高田市立図書館に残ってた宮沢賢治「猫の事務所」。
    「かはく」こと国立科学博物館の外観。校外学習のメッカです。
    今回のオミヤゲは、恐竜博2011特製のグリミス(スウェーデン発の交通安全グッズで、おしゃれな反射板)。ティラノサウルスもありましたが、今回はトリケラトプスにしました。各630円。
    ティラノサウルスとトリケラトプス。説明不要の有名恐竜ですが、恐竜の研究は常に進化を続けています。

    例えばティラノサウルスは、以前は立って地面に尾を垂らした姿で描かれていましたが、この格好では動くたびに尾が地面に触れてバランスが悪いので、現在は尾は水平に伸びていたという説が主力。トリケラトプスも前足の肘が横に突き出て腕立て伏せのように描かれていましたが、手の甲が外側を向いていたことが明らかになりました。今回の展示では最近の研究成果に沿った新しい恐竜の姿が紹介されています。

    向き合う姿のティラノサウルスとトリケラトプス。すごい大きさです。

    驚きのひとつが、恐竜を食べていた哺乳類の存在。恐竜時代にいた哺乳類は、細々と隠れるように生きていたイメージがありますが、哺乳類であるレペノマムスの胃の部分からは恐竜の子どもの骨や歯が見つかりました。つまり、哺乳類が恐竜を食べていた可能性があるということ。我々が従来持っていたイメージとは、だいぶ変わっているのに驚かされます。

    また今年は「始祖鳥」が1861年に命名されてからちょうど150周年の記念すべき年。これまでに発見されている11点の始祖鳥の標本から、最も保存状態がいい「サーモポリス標本」が日本初公開されました(実物化石は7/2~10の期間限定)。始祖鳥も150年の間に研究が進み、最近の調査では足の親指の向きが他の鳥類と違うため、枝にとまる能力が低かった可能性も示唆されるなど、まだまだ分かっていないことも多いのです。

    ジュラ紀のコーナー。アロサウルスとヘスペロサウルス。

    後半のシアターは、大迫力のCG映像。ティラノサウルス類が羽毛で覆われていたという研究成果に基づき、半身が羽毛で覆われたティラノサウルスが登場します。対決する相手は、もちろんトリケラトプス。しゃがんだ姿勢で待ち伏せるティラノサウルス。悠然と歩くトリケラトプスに遅いかかりますが、トリケラトプスも必死の反撃。果たしてスター対決の結末は…ぜひ会場でご覧ください!

     


    第2会場は東日本大震災復興支援企画として、被災地での標本レスキュー活動が紹介されています。陸前高田市「海と貝のミュージアム」に展示されていたツチクジラの剥製を救出した様子などとともに紹介されていたのは、泥まみれの本「猫の事務所」(宮沢賢治・著)。賢治は陸前高田の博物学者・鳥羽源蔵(とばげんぞう)と親交があり、猫の事務所にはトバスキーとゲンゾスキーというネコが登場しています。陸前高田市立図書館は津波で蔵書の大分部を失いましたが、猫の事務所は偶然発見された、とのこと。文化財復興支援の募金も受け付けていました。
    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2011年7月1日 ]

    よみがえる恐竜・大百科 超ビジュアルCG版

    スティーブ・ブルサット (著), 北村 雄一 (監修), 椿 正晴 (翻訳)

    ソフトバンククリエイティブ
    ¥ 2,940

     
    会場
    会期
    2011年7月2日(土)~10月2日(日)
    会期終了
    開館時間
    9:00~17:00(入館は16:30まで)
    ※当面の間、常設展示の夜間開館(金曜日・土曜日 17:00~20:00)は休止いたします。
    休館日
    月曜日(祝日の場合その翌日)、年末年始(12月28日~1月1日)
    ※特別展開催中は、休館日が変更になることがあります。
    住所
    東京都台東区上野公園7-20
    電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
    公式サイト http://www.asahi.com/event/kyoryu2011/
    展覧会詳細 「恐竜博2011 恐竜の祭典、この夏いよいよ上野へ!」 詳細情報
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