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パリ❤グラフィック ─ ロートレックとアートになった版画・ポスター展

■大衆にも、エリートにも。
【会期終了】 19世紀末のパリ。版画は芸術表現まで昇華し、質の高いポスターが大衆に浸透していく事で、生活と芸術が結び付けられていきました。当時のリトグラフやポスターを中心に約170点を紹介する展覧会が、三菱一号館美術館で開催中です。
もともと絵画は限られた上流階級のものでしたが、版画の進歩で様相は一変。芸術家自身も表現の手段として版画に目を付けます。

中でも代表的な存在が口ートレック。絵画のような知的な作品から、雑誌の挿絵のような大衆芸術まで手掛け、芸術の序列は崩れていきます。

会場で庶民向けの版画として紹介されているのが、パリの街角を彩った大衆的な版画。色彩豊かなデザインで、人々の関心を集めました。

会場の大きな展示室では写真撮影も可能です。壁面にはモノクロ写真にロートレックの大型ポスター、美術展としては珍しくBGMも流れており、とても心地よい空間です。


はじめに「高尚から低俗まで」、第1章「庶民向けの版画」

ただ「版画=大衆向け」だけではありません。この時代には知的階層(エリート)向けの版画も数多く作られています。

版画の芸術性が高まると、富裕層による版画の収集が流行。書斎で鑑賞されるので、瞑想・神秘・官能など扇情的な主題が多い事も特徴的です。暗い画面は、派手な大衆向けポスターとは対照的です。

「版画の収集」の文脈で紹介されているのが、ファン・ゴッホの浮世絵コレクション。ゴッホは自作に浮世絵の要素を取り入れている事は良く知られています。

会場最後には、ピエール・ボナールが挿絵を描いた官能的な詩集(ポール・ヴェルネール著『平行して』)。ファクシミリ版が露出展示されており、ページをめくって鑑賞できるのは楽しい試みです。


第2章「知的階層向けの版画」

展覧会はアムステルダムのファン・ゴッホ美術館と三菱一号館美術館の共同企画。両館は2014年にも「ヴァロットン展 ─ 冷たい炎の画家」を開催し(オルセー美術館との三館共同企画)、好評を博しました。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2017年10月17日 ]

パリ・グラフィック: ロートレックとアートになった版画・ポスター展パリ・グラフィック: ロートレックとアートになった版画・ポスター展

フルール・ルース・ローサ・ド カルヴァジョ (監修), Fleur Roos Rosa de Carvalho (原著)

筑摩書房
¥ 2,500


■パリ・グラフィック に関するツイート


 
会場三菱一号館美術館
開催期間2017年10月18日(水)~2018年1月8日(月)
所在地 東京都千代田区丸の内2-6-2
TEL : 03-5777-8600(ハローダイヤル)
HP : http://mimt.jp
展覧会詳細へ パリ❤グラフィック ─ ロートレックとアートになった版画・ポスター展 詳細情報
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