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    悲運の洋画家・板倉夫妻の作品など ― 松戸市立博物館で「松戸のたからもの 松戸市の美術コレクション」
    (掲載日時:2022年9月22日)

    松戸市立博物館「松戸のたからもの 松戸市の美術コレクション」会場 板倉鼎の作品
    松戸市立博物館「松戸のたからもの 松戸市の美術コレクション」会場 板倉鼎の作品

    千葉県松戸市の松戸市立博物館で、同市が有する美術コレクションを紹介する展覧会が開催される。

    松戸市教育委員会は、1990年代から松戸にゆかりある美術の調査と作品を収集。現在、約1,600点の作品と、それに関連する約2,000点の資料を収蔵している。

    松戸市の美術コレクションは「松戸に生まれた、あるいは住んだ作家の作品」と「かって松戸にあった千葉大学工学部とその前身である東京高等工芸学校の関係者の作品」が、二本柱

    今回の展覧会では、会場前半で松戸ゆかりの4人の作家(板倉鼎、板倉(昇)須美子、長田国夫、奥山儀八郎)、後半で旧東京高等工芸学校関係者8人(松岡壽、和田香苗、木檜恕一、森谷延雄、豊口克平、剣持勇、渡辺力、大橋正)の活動を紹介する。

    洋画家の板倉鼎(1901-1929)は、小学校の時から松戸に居住。東京美術学校在学中には松戸の風景を描き、留学先のパリで独自のスタイルを確立し、フランスのサロン・ドートンヌや日本の帝展で活躍するも、敗血症のため28歳で夭折した。

    板倉鼎の妻で、パリで油彩画を始めた須美子も、サロン・ドートンヌで3年連続入選するなど非凡な才能を発揮するが、25歳で死去。ふたりの間に生まれた娘も、相次いで亡くなっている。

    グラフィックデザイナーの大橋正(1916-1998)は、東京高等工芸学校の工芸図案科で学び、在学中から活躍。戦後は明治製菓や野田醤油(現キッコーマン)の広告などで幅広く活躍した。

    展覧会では板倉夫妻や大橋らの作品をはじめ、絵画、版画、グラフィックデザイン、インテリアなど、様々なジャンルの作品が展示される。

    「松戸のたからもの 松戸市の美術コレクション」は松戸市立博物館 企画展示室で2022年9月23日(金・祝)~11月6日(日)に開催。入館料は一般 310円など。


    松戸市立博物館「松戸のたからもの 松戸市の美術コレクション」会場 奥山儀八郎の作品
    松戸市立博物館「松戸のたからもの 松戸市の美術コレクション」会場 奥山儀八郎の作品

    松戸市立博物館「松戸のたからもの 松戸市の美術コレクション」会場 大橋正の作品
    松戸市立博物館「松戸のたからもの 松戸市の美術コレクション」会場 大橋正の作品

    松戸市立博物館「松戸のたからもの 松戸市の美術コレクション」会場 形而工房による肘掛椅子や、剣持勇の作品など
    松戸市立博物館「松戸のたからもの 松戸市の美術コレクション」会場 形而工房による肘掛椅子や、剣持勇の作品など

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