本の中に入ってみたいと思ったり、物語の主人公になった自分を想像したりしたことはありませんか? この展覧会では、その夢がちょっぴり叶います。原画の展示はなく、ぐりとぐらになって絵本の中を歩く体験ができるのです。
会場入口
入口は本の形をしています。左ページには謎の穴が開いています。ここから本(展示)の中に入って行きましょう。
久しぶりにしゃがんで穴をくぐるだけで童心にかえり、穴の先にちらりと見える光景とでワクワクしてきます。
うっすら見えていた後ろ姿の正体は、茨に引っ掛けたチョッキを着た『ぐりとぐらのえんそく』のくまさんでした。
人間目線ではなく、野ねずみのぐりとぐらから見たくまさんは、とにかく体が大きいこと!
次の部屋に入ると、そこは砂浜です。『ぐりとぐらのかいすいよく』の海は迫力があり、巨大な波に飲み込まれてしまいそうです。
お話の鍵となる、"しんじゅのらんぷ"もちゃんとありましたよ。ぜひ探してみてください。
先へ進むと、今度は突然”おおきなたまご”が現れました。
この卵とくれば『ぐりとぐら』ですね。例のあれもあるのでしょうか?高まる期待を膨らませるように、あの色と同じ階段が続きます。
そしてたどり着いた先には、美味しそうなカステラが待っていました。動物たちが食べている仲間に入れてもらいましょう。
こちらの広場には切り株と絵本があり、一休みもできます。
そういえば、先ほどの階段で二手に分かれていました。
まだお話は続いているようです。地面の白いものは何だろうか?と思いながら近づくと…
雪の上にできた足跡でした。この大きさなら、ぐりが初めに落とし穴だと思ったのも頷けます。 壁には、『ぐりとぐらのおきゃくさま』のおじいさんの"まっかなぼうし"と、ぐりとぐらの手袋と靴下がちょこんと掛けられていました。
こうして一周して、それぞれのお話を通して春夏秋冬と季節を巡っていたことに気付かされました。そして、すぐに二周目に向かいました。もう一回!と言いたくなってしまう魅力があるのです。
併設のPLAY! SHOPでは、なりきりたいキッズのために「ぐりとぐらのぼうし」が販売されています。
ぐりとぐらのぼうし 3,300円(税込)他
また、PLAY! CAFEでは数量限定ですが、あのカステラパンケーキが食べられます。
右テーブル上から「ぐりとぐら」ラテ 660円、カステラパンケーキ 1,980円、森のおこさまランチ(大人) 1800円、全て税込
別フロアのPLAY! PARK(別料金)でも関連ワークショップが毎日開催されるとのことで、子どもが一日中楽しめるようになっています。 また、約1年の年間展示に合わせて、ぐりとぐらと一緒に季節を楽しめる企画もあるそうです。
何が起きてもすんなり受け止め、流れに乗るぐりとぐら。そんな彼らを見習って軽やかに生きたいなと思いながら展覧会を後にしました。
[ 取材・撮影・文:新井幸代 / 2021年4月9日 ]
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