《海藻と海馬文花器》

この作品の応援メッセージを見る

《海藻と海馬文花器》 

ポーラ美術館


1905年頃、フランスのガラス工芸作家エミール・ガレによって制作された花器です。
波間にゆらめく海藻とその間を浮遊する海馬(タツノオトシゴ)が彫刻されていますが、口縁部にはシャルル・ボードレールによる詩の一節が彫り込まれています。
「もの言うガラス」と呼ばれるこの手法は、さまざまな詩文からの引用を刻むことで、器の中に凝縮された世界を注釈するためのものでした。
「人間よ、何人もお前の心の深さを測りえなかった。海よ、何人もお前の奥底の富を知ることは出来ない 」(『人間と海』阿部良雄訳)
19世紀後半は海の世界に対する好奇心がひときわ高まりを見せ、海洋学が大いに進展した時代。
高さ、直径ともに約10センチ前後の小さな花器に、わたしたちは深く象徴的な海の世界へと誘われます。


担当者からのコメント

タツノオトシゴがどのように眠るかご存じですか?
尻尾の部分を海藻などに巻き付けて、潮に流されないように眠るんだそうです。なんて健気...!
龍のように高く飛翔するもよし、タツノオトシゴのように海を漂うもよし。
皆様なりの一年の過ごし方が見つかりますように。投票お待ちしています。

この作品の応援メッセージを見る
この作品に投票する
投票は締め切りました。たくさんの応援ありがとうございました。
おすすめレポート
学芸員募集
地域おこし協力隊(文化財調査・活用促進員)募集します! [小坂町郷土館博物館]
秋田県
ポーラ美術館 学芸員及びエデュケーター募集 [ポーラ美術館]
神奈川県
肥後の里山ギャラリーの企画・運営担当者(学芸員) [肥後銀行本店 肥後の里山ギャラリー]
熊本県
令和8年度採用 北斎館学芸員を募集します。 [北斎館]
長野県
国立国際美術館 研究補佐員(学芸課)募集 [国立国際美術館]
大阪府
展覧会ランキング
1
東京都美術館 | 東京都
ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢
開催中[あと52日]
2025年9月12日(金)〜12月21日(日)
2
上野の森美術館 | 東京都
「正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡-」
もうすぐ終了[あと10日]
2025年9月20日(土)〜11月9日(日)
3
出羽桜美術館 | 山形県
没後40年 有元利夫 優美な絵画世界への誘い
開催中[あと38日]
2025年9月5日(金)〜12月7日(日)
4
東京国立博物館 | 東京都
特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」
開催中[あと31日]
2025年9月9日(火)〜11月30日(日)
5
国立西洋美術館 | 東京都
オルセー美術館所蔵 印象派ー室内をめぐる物語
開催中[あと108日]
2025年10月25日(土)〜2026年2月15日(日)