明治以降、国内では洋式ガラス製法が普及し、幅広いガラス製品が生産されるようになりました。そうした中、自らの表現としてのガラス制作に取り組み、芸術としてのガラスの地位向上に奮闘したのが岩田藤七と各務鑛三でした。
その後、ガラスによる独自の表現を追求する作家は次第に増えていきます。1950年代から1970年代にかけてはガラス会社に所属する多くのデザイナーが、プロダクト・デザインと美術工芸作品の両方を手掛けて活躍しました。一方で、会社に所属せず、工場と職人を借りる「壺借り」という方法で制作を行う作家や、ガラス会社を経て個人の窯を築く作家も現れはじめます。
本展では、1870年代から1970年代前半までのおよそ100年の動きを追いながら、それぞれの時代を切り開いてきた作家達による創造性豊かな作品やプロダクト・デザイン、そして当時の関連資料を紹介し、今日にいたる日本の近現代ガラス芸術の源流を探ります。
【出品作品・作家】
岩城滝次郎、小林菊一郎、岡本一太郎、明治~昭和初期の氷コップ・醤油差し等、松浦玉圃、岩田藤七、各務鑛三、明道長次郎、高木茂、降旗正男、淡島(小畑)雅吉、佐藤潤四郎、青野武市、各務満、各務クリスタル製作所、岩城硝子工藝部、小川雄平、小柴外一、吉田丈夫、佐々文夫、竹内傳治、佐々木硝子株式会社、株式会社保谷硝子、船越三郎、菅澤利雄、岩田久利、岩田糸子、岩田工芸ガラス株式会社、藤田喬平、益田芳徳、小谷眞三、舩木倭帆、他
(展示導線順、会社名は展示作品・資料の制作当時)