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レポート
平家物語画帖
根津美術館 | 東京都
扇形×120で、諸行無常の響きあり
「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり…」の書き出しで知られる平家物語。東京・港区の根津美術館で、平家物語を扇形120面に描いた「平家物語画帖」を紹介する展覧会がはじまりました。
義経の奇襲「坂落しの事」は、下帖の冒頭
この長さでも、120面は紹介しきれません
《曽我物語図屏風》
《平家琵琶 銘 和国》
会場
会場入口
展示室2では、修理を終えた重文《無学祖元墨蹟》などが展示中
展示室5の「平家物語の能面」
根津美術館が所蔵する「平家物語画帖」は、江戸時代の17~18世紀の作品。詞と絵が交互に連続し、絵巻物のような体裁の横長の作品が蛇腹に折られており、上・中・下の3帖になっています。

展覧会では壁面の展示ケースに広げられて紹介されていますが、根津美術館の規模をもってしても、作品が長すぎて1度での紹介は無理。前・後期の2期で、はじめて全120面を見ることができます。


会場

各々の扇面は上弦が約25cmと、意外に小ぶり。実用性がある扇と比べると、約半分の大きさです。展覧会の図録では、同様の小扇面の平家物語として「ベルリン本」「徳川本」「遠山本」との比較も紹介されており、これらは同じ工房の作品と推測されています。

展示された「平家物語画帖」を見ると、海を描いた青い部分や、山野の緑は色鮮やか。前期展示では、能の演目「清経」で知られる「清経の最期の事」や、義経の奇襲「坂落しの事」などを見ることができますが、前述のとおり2期に分けた展示です。安徳天皇を描いた「先帝の御入水の事」などが見たい方は、ぜひ後期もお越しください。


「緒環の事」「清経の最期の事」「水島合戦の事」…と続きます

「平家物語画帖」だけでなく、平家物語に関連する作品も展示されています。精巧な小柄(こづか:刀に付属している小刀の柄)、琵琶、源平合戦図屏風なども目を惹きました。


源平合戦図屏風

同時開催として、2階の展示室5では「平家物語の能面」展も開催中。ここでは「敦盛」「八島」「熊野」など、平家物語を題材にした演能の面が展示されています。


「平家物語の能面」会場

いかにも根津美術館らしい雅やかな展覧会。すでにご存知の方も多いと思いますが、この種の展覧会がお好きな方向けに、「根津倶楽部」も改めてご紹介しておきましょう。

「根津倶楽部」は今年の7月末に従来の制度からグレードアップして、開催期間中の展覧会を何度でも観覧できる年間パスポート制度になりました。

展覧会ごとに招待券(1名様用)が1枚付いてくるので、ペアでの入場も可能。入会金は3,000円、年会費は8,000円で、根津美術館にて受け付けています。(取材:2012年9月7日)


 
会場
会期
2012年9月8日(土)~10月21日(日)
会期終了
開館時間
10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日
毎週月曜日、ただし9/17(月・祝)と10/8(月・祝)は開館、いずれも翌火曜日休館、10/11日(木)臨時休館
住所
東京都港区南青山6-5-1
電話 03-3400-2536
公式サイト http://www.nezu-muse.or.jp/
料金
【当日券】一般 1000円 / 学生 800円
※20名以上の団体、身障者手帳提示者および同伴者1名は
 200円引き
※中学生以下は無料
展覧会詳細 コレクション展 平家物語画帖 -諸行無常のミニアチュール- 詳細情報
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