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戦国アバンギャルドとその昇華 兜 KABUTO

■戦場に映える、頭上の前衛芸術
【会期終了】 キャラが立っている戦国武将は、個性的な兜が必須アイテム。大阪歴史博物館で昨年開催され4万人近い来館者を集めた話題展が、関東に巡回中です。
マンガやゲームの影響もあり、戦国武将のイメージは兜のデザインと切り離せません。伊達政宗の「弦月(げんげつ:三日月の形)」はもちろん、詳しい方なら、黒田長政の「水牛の角」、福島正則の「一の谷形(急峻な崖を表現)」もご存じかもしれません。

戦国時代は、大軍が入り乱れる集団戦。兜は武将の存在を示すシンボルであり、他に先駆けて自らを誇示するためにも「変わり兜」は必須アイテムでした。


第1展示室

本展はさまざまの「変わり兜」が見ものですが、まずは「変わっていない兜」の紹介から。

戦国以前の兜は、基本的にはシンプルな形状でした。カボチャのような阿古陀形(あこだなり)や、頭上に手拭を置いたような置手拭形(おきてぬぐいなり)など、現在の工事用ヘルメットのようなフォルムです。

戦国時代になると様相は一変。動植物や魚介などをモチーフにした立物(兜につける装飾)をつけたり、鉢そのものの造形性を追求したりと、自由な発想から多くのユニークなデザインが生まれました。


戦国以前の兜と、戦国時代の兜

時代は下って江戸時代。実戦から離れた兜は、工芸技術の発達も受け、さらに装飾的な要素が強くなります。渦巻の形に突起までリアルに再現した栄螺(サザエ)の兜、五角形の屋根で仏頭を表現した兜など、百花繚乱の趣きです。

兜というよりもマスクのようなデザインは、《肉色塗入道頭形兜》(にくじきぬりにゅうどうずなりかぶと)。鉄で作った顔の上下は、蝶番で留められた可動式。襟には異国趣味も感じられます。


《肉色塗入道頭形兜》

奥に進むと、さらに異形の兜も登場します。熊そのものを模したのは《熊頭形兜》(くまがしらなりかぶと)です。

口の中や耳には朱漆が塗られ、牙は金色。大きくあいた口には、舌まで表現されています。兜に毛を植える発想は以前からありましたが、ここまで至った例は他に類を見ません。


《熊頭形兜》

今年の大河ドラマ「黒田官兵衛」の兜(お椀を伏せたような形です)も出展されており、歴史好きにはたまらない企画展です。本展だけでもかなり多くの「変わり兜」を楽しめますが、残念ながら大阪展のみに出展された兜は、ポップなデザインの図録(2,000円)でお楽しみください。

 

三島駅から徒歩圏内の佐野美術館についてもご紹介しましょう。

実業家・佐野隆一氏が蒐集した東洋古美術を中心としたコレクションの佐野美術館。開館は1966(昭和41)年ですが、昨年4月のリニューアルでフレッシュに生まれ変わりました。

中でも日本刀は有名で、国宝《薙刀 銘 備前国長船住人長光造》をはじめ、8件の重要文化財を所有。平安時代の《大日如来坐像》も重要文化財です。隣接する回遊式の美しい庭園は、美術館の開館時間中は散策可能です。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年1月20日 ]


常設展示と、隣接する回遊式庭園

戦国武将 変わり兜図鑑

須藤 茂樹 (著)

新人物往来社
 

料金一般当日:1,000円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon

 
会場佐野美術館
開催期間2014年1月7日(火)~2月11日(火)
所在地 静岡県三島市中田町1-43
TEL : 055-975-7278
HP : http://www.sanobi.or.jp/exhibition/kabuto_2013/
展覧会詳細へ 戦国アバンギャルドとその昇華 兜 KABUTO 詳細情報
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