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レポート
林綾野さんと観る「セザンヌ―パリとプロヴァンス」
国立新美術館 | 東京都
セザンヌ絵画の秘密に迫る
5月19日(土)に入場者が20万人を突破した、国立新美術館の「セザンヌ―パリとプロヴァンス」。フリーキュレーターの林綾野(はやしあやの)さんが展覧会を解説する企画を取材してきました。
難解といわれる、セザンヌの作品。美術展の企画、美術書の執筆などで活躍する林綾野さんも「なかなか作品との距離が縮まらない」ともどかしさを感じていたそうですが、セザンヌが風景を描いた場所を網羅してチェック。ようやく理解が深まり、大きな手ごたえを得たといいます。

制作した場所を訪ね、描かれた風景を写真に撮っても、セザンヌの絵画のようには決して収まりません。「絵を構成して描く」といわれるセザンヌ。対象となる風景を見ながらも、自らの意思で、描きたいものをキャンバスの上で組み上げて描いているのです。現実の風景と比較してみることで、セザンヌの意志がより深く理解できたと話します。

りんごの裏側まで表現することを意識し、ピカソも大きな影響を得た《りんごとオレンジ》、「動くな」とモデルを恫喝したという《アンブロワーズ・ヴォラールの肖像》など、楽しいエピソードも交えてお話していただきました。

キュレーターの経験から、100%セザンヌ作品を集めることの困難さが分かる、という林さん。これだけのセザンヌ作品を一箇所で見られることは貴重な機会です。

どんなに画集が高精度になっても、作家がこだわった色や表現を完璧に再現することはできません。本物を見ることで、必ず意識に残ります。それを積み重ねることによって、次にセザンヌを見たときに気持ちがリンクしていく。美術展鑑賞の楽しみについても熱く語る口調が印象的でした。(取材:2012年5月24日)



セザンヌの食卓 いろとりどりの林檎たち

林 綾野 (著), 千足 伸行 (著)

講談社
¥ 1,890
会場
会期
2012年3月28日(水)~6月11日(月)
会期終了
開館時間
<企画展>
10:00~18:00
※当面の間、夜間開館は行いません。
※入場は閉館の30分前まで
<公募展>
10:00~18:00
※美術団体によって、異なる場合があります。
※入場は閉館の30分前まで
休館日
毎週火曜日(祝日又は振替休日に当たる場合は開館し、翌平日休館)
年末年始
住所
東京都港区六本木7-22-2
電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
03-5777-8600(ハローダイヤル)
公式サイト http://cezanne.exhn.jp/
展覧会詳細 国立新美術館開館5周年 セザンヌ―パリとプロヴァンス 詳細情報
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