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レポート
お笑い江戸名所 ~歌川広景の全貌
太田記念美術館 | 東京都
国芳ではない、ユニークな歌川
展覧会のタイトルが「お笑い」+「歌川」なので、「また国芳か」と思った方は、やや勇み足。今回は歌川広景(ひろかげ)です。生没年も来歴も不明という謎の絵師による「江戸名所道戯尽」全50点を、一挙に紹介します。
(左から)歌川広景《江戸名所道化尽 三 浅草反甫の奇怪》 / 歌川広景《江戸名所道化尽 十六 王子狐火》
(左から)歌川広景《江戸名所道化尽 二 両国の夕立》 / 葛飾北斎《『北斎漫画』十二編》
(左から)歌川広景《江戸名所道化尽 十四 芝赤羽根はしの雪中》 / 歌川広景《江戸名所道化尽 十五 霞ケ関の眺望》
(左から)歌川広景《江戸名所道化尽 二十三 芝高縄》 / 歌川広重《名所江戸百景 高輪うしまち》
(左から)歌川広景《江戸名所道化尽 二十五 亀戸太鼓はし》 / 歌川広景《江戸名所道化尽 二十六 五百羅漢さゝゐ堂の景》
(左奥から)歌川広景《江戸名所道化尽 四十五 赤坂の景》 / 歌川広景《江戸名所道化尽 四十六 本郷御守殿前》
(左上から)歌川国貞・歌川広景《東都冨士三十六景 両国》 / 歌川国貞・歌川広景《東都冨士三十六景 深川》
(左から)歌川広景《青物魚軍勢大合戦之図》 / 昇斎一景《東京名所三十六戯撰 大川はた百本杭》
都心では数少ない浮世絵専門の美術館、太田記念美術館。時折、あまり知られていないマイナーな浮世絵師を特集しており、11月にも月岡芳年の弟子である水野年方にスポットを当てた企画展を開催しています。

今回の歌川広景も、専門家以外にはほとんど知られていない謎の絵師。作品も70点弱しか確認されておらず、うち50点が「江戸名所道戯尽」です。

幕末の江戸の名所を舞台に、ユーモラスな人々を描いた「江戸名所道戯尽」。1枚目の「日本橋の朝市」は、魚を咥えた犬を追いかける魚売り(いわゆる「サザエさん」状態)、9枚目の「湯嶋天神の台」は、蕎麦屋が犬に足を噛まれて侍の頭に出前の蕎麦がかかる、など、お約束といえるズッコケが連綿と続きます。

実は、作品には元ネタがはっきりしているものも。北斎や広重の作品から、アイディアを丸ごと転用した大胆な作例も見受けられます。

今回も展覧会を担当した太田記念美術館 主席学芸員の日野原健司さんに、歌川広景の創作について解説していただきました。


太田記念美術館 主席学芸員の日野原健司さん

江戸名所道戯尽は、人物の表情が特徴的。脱力系というか、ヘタウマというか、なんとも独特の顔つきで描かれています。昇斎一景が描いた人物も同じような表情に見えますが、皆様はどう感じるでしょうか。

人物について「お約束のズッコケ」とご案内しましたが、中には尾籠なネタもあります。具体的な内容については、会場でお楽しみください。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2017年1月4日 ]

かわいい浮世絵かわいい浮世絵

日野原健司 (著), 太田記念美術館 (監修)

東京美術
¥ 1,944


■お笑い江戸名所 歌川広景の全貌 に関するツイート


 
会場
会期
2017年1月5日(木)~1月29日(日)
会期終了
開館時間
10:30~17:30(入館17:00まで)
休館日
1月10、16、23日
住所
東京都渋谷区神宮前1-10-10
電話 03-5777-8600
公式サイト http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/exhibition/hirokage-edomeisho
料金
一般 700円
大高生 500円
中学生以下 無料
展覧会詳細 お笑い江戸名所 ~歌川広景の全貌 詳細情報
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