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    レポート
    パスキン展 ─ 生誕130年 エコール・ド・パリの貴公子 ─
    パナソニック汐留美術館 | 東京都
    「人間、45歳を過ぎてはならない」
    1920年代のパリ。モディリアーニ、シャガール、フジタら世界中から集まった画家たち「エコール・ド・パリ」の中でも、最も成功した画家のひとりといえるのがジュール・パスキン(1885-1930)です。
    (左から)《テーブルのリュシーの肖像》《長い髪のエリアーヌ》
    (左から)《女の肖像》《ミュンヘンの少女》
    (左から)《ウィリアム・ハワードの肖像》《モデル》
    (左から)《キューバでの集い》《エレガントな女たち》《娼館にて》
    第4部「狂騒の時代」
    (左から)《二人の女》《ラザロと悪徳金持ち》
    (左から)《踊る三人の女》《ダンス》
    (左から)《二人のジプシー女》《マリオン》《三人の裸婦》
    右端の写真が、パスキンが愛したリュシー・クローグ
    日本では16年ぶりとなるパスキンの回顧展。本展は生誕130年を記念した企画で、岐阜県美術館北海道立釧路芸術館熊本県立美術館と巡回し、パナソニック 汐留ミュージアムが最後の会場となります。

    若い頃から娼館に入り浸るなど、奔放な生活を送っていたパスキンですが、その画力は折り紙付き。わずか19歳で人気風刺雑誌と契約します。

    展覧会は「ミュンヘンからパリへ」「パリ、モンパルナスとモンマルトル」「アメリカ」と時代順に進む構成。画風の変遷を辿ります。


    会場入口から

    内容的には第4部「狂騒の時代」がメイン。第4部が会場半分以上を占めています。

    戦火を逃れてアメリカに渡っていたパスキンは、1920年、第一次世界大戦の終結とともに再びパリへ。歓楽の空気に満ちていたパリで、多くの油彩を制作しました。

    1924~1925年頃は、パスキンの絵画スタイルの成熟期といわれます。展覧会メインビジュアルの《少女 ─ 幼い踊り子》も、1924年の作品です。


    第4部「狂騒の時代」 動画最後は《少女 ─ 幼い踊り子》

    1927年頃からは「真珠母色(しんじゅぼしょく)の時代」。軽いタッチと淡い色彩がまるで貝殻の内側のように見える事から、この名で呼ばれます。

    十八番の裸婦画もこの時期の作品は特に冴え渡り、背景に溶け込むよう柔らかな描写はコレクターや画商たちに絶賛されました。

    この時期がパスキンの画家としての絶頂期。ただ、同時に最晩年でもありました。


    第4部「狂騒の時代」 動画最後は《三人の裸婦》

    生前から「人間、45歳を過ぎてはならない。芸術家であればなおのことだ…それまでに力を発揮できていなければ、その歳で生み出すものは、もはや何もないだろう」と語っていたパスキン。酒に溺れた生活は心身を蝕み、愛人だった人妻のリュシー・クローグとの関係にも悩んでいました。

    1930年6月2日、手首を切ったパスキンは、壁に血文字で「ADIEU LUCY」(さよなら、リュシー)と書いた後、窓のノブで首を吊って自死。宣言どおり、45歳の事でした。葬儀では夥しい人が葬列を作り、パリ中の画廊が喪に服したと伝えられます。
    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2015年1月20日 ]

    モンパルナスのエコール・ド・パリモンパルナスのエコール・ド・パリ

    ジャン=ポール クレスペル (著), Jean‐Paul Crespelle (原著), 藤田 尊潮 (翻訳)

    八坂書房
    ¥ 1,944

     
    会場
    会期
    2015年1月17日(土)~2015年3月29日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~18:00(入館は17:30まで)
    休館日
    水曜日休館 ただし2月11日は開館
    住所
    東京都港区東新橋1-5-1パナソニック東京汐留ビル4階
    電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
    公式サイト http://panasonic.co.jp/es/museum/
    料金
    一般:1,000円、65歳以上:900円、大学生:700円、中・高校生:500円、小学生以下:無料
    ※20名以上の団体は100円割引
    障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。
    展覧会詳細 パスキン展 ─ 生誕130年 エコール・ド・パリの貴公子 ─ 詳細情報

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