幼少期にひたすら飽きずに見ていた本が 2 冊ありました。Nゲージのジオラマ作例本と、ウルトラマンの特撮の本です。本の中の写真を食い入るように見て、ミニチュア世界の中に自身を投入して色々と想像を膨らませていました。
絵描きを真剣に志したのが大学 4 年時、卒業制作からでした。その時描いた大きな岩の絵から小さい人間を登場させ始めました。
当初は登場させるか迷っていたような気がしますが、人間がちまちま動くと楽しそうな大きな岩の舞台が仕上がっていたので、小さい人間達を出現させました。それから現在に至るまでこのスタイルで描き続けています。
大きく描いた舞台上に小さい人間達を加筆する際、自分の妄想で活動させるのは中々楽しく、病みつきになります。
ジオラマの中に入り込んで人間フィギュアで遊んでいるような感覚で。
小さかった頃の私は写真をみて脳内で人間を動かしていましたが、今は同じことを一歩前進して絵に表現してひとり楽しんでいます。
今展の作品では小さい人間たちを昔の日本から呼び寄せています。織田信長、武田信玄、桃太郎等々。
是非、作中から見つけ出して楽しんで頂ければ幸いです。
■主 催 / あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
■企 画 / UNPEL GALLERY