十和田市現代美術館 開館記念展「オノ・ヨーコ｜入口」

　 オノは1950年代から、ニューヨーク、東京、ロンドンなど世界各地で、アート、音楽、パフォーマンス、映像と多岐にわたり、前衛的な芸術活動を展開してきました。戦後日本のアート界において重要なアーティストのひとりであり、国際的にも高い評価を受けています。 　 オノは、この美術館のために自分の願いを小さな白い紙に記し、木の枝に吊るしていくことで完成する参加型の作品《念願の木》、《三途の川》、《平和の鐘》を制作しました。それはこの美術館のコンセプトと合致するように、「参加する」という新しい体験を観客に促す作品です。また《念願の木》にリンゴの木を使うことで、青森という地域性と作品をコミットさせ、作品の意味をより深めようとします。 　 このようにオノは観客が能動的に参加する作品を多く制作していると同時に、展示される場所や意味を考察した作品を発表し、人々に深い感銘を与え続けています。本展では、開館を記念する展覧会として日本初公開の作品《入口 -En Trance-》を中心に、新しい芸術体験の入口 を示します。