アンドリュー・ワイエス—創造への道程(みち)

    愛知県美術館 | 愛知県

     アメリカの原風景を描くアンドリュー・ワイエス(1917-)は、アメリカン・リアリズムの代表的な画家の一人として、緻密なテンペラの作品が一般的に知られています。しかしワイエスはもともと水彩画家として出発しており、数多くの水彩・素描を制作しているのです。多くの場合ワイエスはまず鉛筆やペンを用いて素描を行い、それから水彩を描きます。さらにドライブラッシュ(水気をしぼった筆で描く水彩画の技法)でより詳細な画面を描き出し、最後にテンペラに取りかかるのですが、それは水彩やドライブラッシュがテンペラに及ばないということを意味するわけではありません。これらの素描や水彩には、ときに画家の激しい感情のほとばしりや、対象への関心のあり方や意識の動きが、完成されたテンペラよりも直接的に反映されているのです。  本展覧会は、テンペラに対応する水彩・素描を中心に、ワイエスの創造のプロセスに焦点を当てるものです。ワシントン・ナショナルギャラリー、フィラデルフィア美術館をはじめ、アメリカの美術館から重要作品が出品されるとともに、ワイエス夫妻のコレクションからは故郷ペンシルヴェニアを中心とした未公開の水彩・素描が、また丸沼芸術の森からはメイン州にあるオルソン家を描いた水彩・素描が出品されます。ワイエス作品の重要なモティーフである、生まれ故郷と夏を過ごす場所という水平的な広がりと、素描からテンペラへと向かうワイエスの創造のプロセスの垂直的な広がり、この二つの軸に沿って、テンペラ13点を含む総計約150点が展示されます。  90歳を越えた今もひたむきに制作を続ける画家ワイエスの生の姿にせまる、ファン待望の展覧会です。ワイエスの多彩な魅力を存分に感じていただけることでしょう。
    会期
    2009年1月4日(日)〜3月8日(日)
    会期終了
    開館時間
    午前10時-午後6時
    金曜日は午後8時まで(入館は閉館時刻の30分前まで)
    料金
    一般 当日1,200円/前売・団体1,000円 高校・大学生 当日900円/前売・団体700円 前売ペア・チケット1,900円 小中学生無料 ※団体は20名以上 ※身体等に障害のある方および付き添いの方には割引制度があります。手帳をご持参の上、美術館のチケット売場にてお問い合わせ下さい。
    休館日 毎週月曜日(ただし1月12日[月・祝]は開館、翌13日[火]は休館)
    会場
    愛知県美術館
    住所
    〒461-8525 愛知県名古屋市東区東桜1-13-2 
    052-971-5511(代)
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