小さな展覧会を「Gallery F」と名付けました。2期に分け、5つの「Gallery F」がオープンします。
コレクションの中から今まで紹介できなかった作品や新収蔵品を取り上げたり、テーマを絞って掘り下げたり、小さいからこそチャレンジします。
地域の皆さまと一緒にコレクションの多様な魅力を再発見する機会となれば幸いです。
新収蔵 鎌田正蔵展
福島県郡山市を拠点に活動した鎌田正蔵(1913~1999)は、ベトナム戦争やチェルノブイリ原発事故など、その時々に社会をにぎわせた事件や問題を、独特な視点で描き出した画家です。彼の作品には、人体から着想を得たモチーフが頻繁に登場します。
本展覧会は、昨年度ご遺族から寄贈いただいた新収蔵作品を中心に、鎌田の画業をたどりながら、人体モチーフを千変万化させて新たなイメージを生成していく彼の造形思考の過程に迫ります。
The missing-link ミッシングリンク 関根正二の新発見と未発見
洋画家関根正二(1899~1919)は、幻想的な雰囲気を漂わせる絵を描き、病のため20歳の若さで世を去りました。関根が画家として活動した期間は、大正時代中頃のわずか5年ほどで、現存する油彩画は25点を数えるのみでした。
ところが、このたび関根の26点目の油彩画が見つかったのです。今まで一度も展覧会に出たこともない、初公開の作品です。あわせて、福島県立美術館所蔵及び寄託作品30点と、関根の手紙・資料など32点を展示します。