「SLAM DUNK」「バガボンド」「リアル」などの人気漫画で知られる井上雄彦と、19世紀~20世紀にかけてスペイン・バルセロナを中心に活動したアントニ・ガウディがコラボレーションする異色の特別展が開催されることとなり、2014年4月9日(水)、スペイン大使館で記者発表が行われた。
ガウディに関連する展覧会は過去に何度も開催されているが、漫画家との共演は初めて。
ガウディの資料はカタルーニャ工科大学による監修のもと、自筆のスケッチや図面、大型の建築模型やガウディがデザインした家具など、約100件が出展。
井上雄彦の作品約40点はすべて描き下ろし。実際にバルセロナに滞在し、ガウディの建築作品であるカサ・ミラ内にアトリエをかまえ、制作を進める。展示作品のひとつとして、世界最大の手漉き和紙(10.6m×3.3m)に、"ガウディの世界観"を筆で描画する。
展覧会は「トネット少年、バルセロナのガウディへ」「建築家ガウディ、誕生」「ガウディの魂 ─ サグラダ・ファミリア」の3章構成。3面スクリーンのシアター、プロジェクション・マッピングによる演出、床への装飾、建築構造へのインスタレーションなど、展示空間も見どころとなる。
井上雄彦は4月からバルセロナに滞在しており、窓からサグラダ・ファミリアが一望できる部屋から、ネット中継で記者発表にも登場。
ガウディと井上さんの共通点について聞かれると「完成を急がないところに共感を持つ」と笑わせながら、「スペインでは緩く過ごしているためリズムが掴めていないが、お天道さまに身をゆだねながら、良い形のものができたらいいと思っている」と意気込みを語った。
日本側の学術監修は、神奈川大学の鳥居徳敏教授。建築家の光嶋祐介氏が公式ナビゲーターを務める。
「特別展 ガウディ×井上雄彦 -シンクロする創造の源泉 ─」は、2014年7月12日(土)~9月7日(日)、東京・六本木の森アーツセンターギャラリーにて開催。観覧料は一般当日1,800円、中学・高校生は1,300円、4歳~小学生は800円。前売りはそれぞれ1,600円、1,100円、600円で、2014年5月17日~7月11日まで販売される。
東京展後、金沢(2014年10月4日~11月5日、金沢21世紀美術館)、長崎(2014年12月20日~2015年3月8日、長崎県美術館)、神戸(2015年3月21日~5月24日、兵庫県立美術館)、仙台(2015年6月3日~7月12日、せんだいメディアテーク)に巡回する。
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