インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで

大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで

■4000年を超える百鬼夜行!
【会期終了】 実物を見た人はいませんが、知らない人もいない妖怪。ピッタリあてはまる英単語が見あたらないように、日本の特徴的な文化ともいえます。長きに渡る妖怪表現を総覧する展覧会が、江戸東京博物館から始まりました。
夏休みの企画展としては、定番のひとつといえる妖怪展。江戸博での本展は、時代をさかのぼる形で、大きく4章構成で妖怪像の変化が紹介されます。

会場入り口ではたくさんの妖怪がお出迎え。妖怪のバリエーションが多彩になったのは江戸時代で、多くの百鬼夜行絵巻が描かれました。妖怪の婚礼を描いた絵巻は、ユーモラスです。


《百鬼夜行絵巻》大屋書房蔵、岡義訓《化物婚礼絵巻》松井文庫蔵

本展きってのユーモラスな妖怪はこちらの2作品でしょう。

《姫国山海録》(きこくせんがいろく)は、日本各地に出現したとされる不思議な生物を記したもの。子どもが描いたような脱力系の妖怪が描かれています。

《針聞書》(はりききがき)は、基本的には鍼灸師のための口伝集。様々な病気の原因が虫として紹介されていますが、その姿は荒唐無稽。こんなものが身体の中にいるわけがないのですが、体内で起きる不可思議の原因を妖怪に求めていたのです。


「姫国山海録」宝暦12年(1762)東北大学附属図書館蔵、茨木元行「針聞書」永禄11年(1568)九州国立博物館蔵(展示期間中頁替あり)

もちろん定番の浮世絵や幽霊画も。この時代妖怪は、人気絵師たちにより様々な造形を得て進化していきます。また、おどろおどろしい幽霊画は、百物語の流行で需要が増加したそう。ろうそくの灯りに、ぼんやりと浮かび上がる幽霊画を想像して見ると、背筋がゾクゾクします。


1章 江戸の妖怪、大行進! sectionD:幽霊画の世界、sectionE:錦絵の妖怪

初期の百鬼夜行絵巻が、成立したのは室町時代と言われます。この時代は大江山の酒呑童子をはじめとする妖怪退治伝説が絵巻で描かれ、多様な妖怪文化の芽吹きが見られます。

重要文化財《土蜘蛛草紙絵巻》では、仕留めた後に子グモとドクロが出てきたという伝聞に基づいた姿で描かれています。

地獄絵図は本来は仏教絵画ですが、「妖怪絵のルーツは地獄絵」(監修の安村敏信先生)と、本展では取り上げています。六道絵では鬼が地獄で人々を苦しめる図が恐ろしく描かれ、人々に恐れを抱かせます。

国宝《辟邪絵 神虫》(へきじゃえ しんちゅう)。疫鬼を懲らしめる善神を描いていた絵巻なので、正確には妖怪ではなく神ですが、八本の足で鬼を捕らえる姿は、円谷映画の怪獣のよう。かなりの迫力です。


2章 中世にうごめく妖怪 《大江山図屛風》池上本門寺蔵、重要文化財《土蜘蛛草紙絵巻》東京国立博物館蔵、国宝《辟邪絵 神虫》奈良国立博物館蔵

さらに昔、縄文時代後期(紀元前2000-1000年)の重要文化財《みみずく土偶》も、人間とはかけ離れた姿から、現世には存在しないものへの恐れを表した、妖怪のルーツとも考えることができます。

そして、4000年の時空を土偶とともに超えれば、現代の妖怪が登場です。子供たちに大人気の妖怪ウォッチ。ジバニャンをはじめとした個性的な妖怪たちは、子ども達に大人気です。

身の回りにいる妖怪を、妖怪ウォッチで探して図鑑にしていく、というのは江戸時代の妖怪絵巻などに通じるものがあります。


土偶の影に誘われて4000年をジャンプ!初公開となる、妖怪ウォッチ人気キャラクターのキャラ原案が展示されています。

展覧会の最大の特徴が、日本美術の名品群。価値が高い資料も数多く揃えた構成は、従来の妖怪展とはかなり趣が違います。

展覧会は前後期等で展示替えがあり、現存する最古の「百鬼夜行絵巻」として名高い真珠庵本(重要文化財)は8月2日(火)からの後期で展示されます。出品リストは公式サイトでご確認下さい

展覧会は、東京展の後は大阪へ巡回。2016年9月10日(土)~11月6日(日)にあべのハルカス美術館で開催されます。
[ 取材・撮影・文:川田千沙 / 2016年7月4日 ]

大妖怪展Walker大妖怪展Walker

 

KADOKAWA/角川マガジンズ
¥ 1,512

料金一般当日:1,350円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon


■大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで に関するツイート


 
会場江戸東京博物館
開催期間2016年7月5日(火)~8月28日(日)
所在地 東京都墨田区横網1-4-1
TEL : 03-3626-9974(代表)
HP : http://yo-kai2016.com/
展覧会詳細へ 大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで 詳細情報
取材レポート
東京富士美術館「フランス絵画の精華」
フランス絵画の精華
寺田倉庫「STAR WARS™ Identities: The Exhibition」
スター・ウォーズ
ハラ ミュージアムアーク「印象派からその先へ ― 世界に誇る吉野石膏コレクション展」
印象派からその先へ
根津美術館「江戸の茶の湯
江戸の茶の湯
東京国立博物館
人、神、自然
出光美術館
やきもの入門
太田記念美術館「ラスト・ウキヨエ 浮世絵を継ぐ者たち ―悳俊彦コレクション」'
ラスト・ウキヨエ
国立科学博物館「特別展 ミイラ ~ 「永遠の命」を求めて」
特別展 ミイラ
明治神宮ミュージアム「天皇陛下御即位奉祝 明治神宮ミュージアム開館記念展」'
明治神宮M. 開館
上野の森美術館「ゴッホ展」'
ゴッホ展
横浜美術館「オランジュリー美術館コレクション
オランジュリー
国立西洋美術館「ハプスブルク展
ハプスブルク展
国立新美術館「カルティエ、時の結晶」
カルティエ
パナソニック汐留美術館「ラウル・デュフィ展 絵画とテキスタイル・デザイン」'
デュフィ
Bunkamura
リヒテンシュタイン
東京都美術館「コートールド美術館展 魅惑の印象派」'
コートールド美術館
神奈川県立近代美術館
ふたたびの「近代」
国立歴史民俗博物館「ハワイ:日本人移民の150年と憧れの島のなりたち」
ハワイ:日本人移民
エリアレポート 国立西洋美術館「ハプスブルク展 ー 600年にわたる帝国コレクションの歴史」
[エリアレポート]
ハプスブルク
エリアレポート 横尾忠則現代美術館「横尾忠則 自我自損展」
[エリアレポート]
横尾忠則 自我自損
エリアレポート 小泉八雲記念館「ハーンを慕った二人のアメリカ人」
[エリアレポート]
小泉八雲
エリアレポート 豊田市美術館「岡﨑乾二郎 ー 視覚のカイソウ」
[エリアレポート]
岡﨑乾二郎
エリアレポート MIHO MUSEUM「The 備前 ―土と炎から生まれる造形美―」
[エリアレポート]
The 備前
エリアレポート 名古屋市美術館「カラヴァッジョ展」
[エリアレポート]
カラヴァッジョ
エリアレポート 岐阜県美術館「リニューアルオープン特別企画」
[エリアレポート]
岐阜美リニューアル
エリアレポート 京都国立近代美術館「円山応挙から近代京都画壇へ」
[エリアレポート]
円山応挙
エリアレポート 東京オペラシティ アートギャラリー「カミーユ・アンロ 蛇を踏む」
[エリアレポート]
カミーユ・アンロ
第3回 インターネットミュージアム検定
B-OWND 工芸のマーケットプレイスミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2020年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
2019年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
ゴッホ展 ハプスブルク展−600年にわたる帝国コレクションの歴史 ゴッホ展 特別展 ミイラ ~ 「永遠の命」を求めて
特別展 「大浮世絵展 ー 歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演 ー」 カラヴァッジョ展 富野由悠季の世界 ラウル・デュフィ展 ― 絵画とテキスタイル・デザイン ―
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「鼠」
11/29 10時 投票スタート!
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2019、グランプリは「つくぞう&つくみ」でした
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2019 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社