2018年3月20日(金)、東京・台東区の東京藝術大学大学美術館で「東西美人画の名作 《序の舞》への系譜」のプレス向け内覧会が開催された。
展覧会は、近代美人画の傑作、上村松園《序の舞》(昭和11年、重要文化財)の修理完了後、はじめて一般公開するもの。
《序の舞》は制作から80年近くが経過したため、本紙と絵具との接着力が低下し、絵具層の粉状化が進行していたが、平成27年(2015)に、バンクオブアメリカ・メリルリンチ文化財保護プロジェクトの協力で本格修理を開始。表装を解体し、絵具の剥落止めやクリーニングを行い、表と裏の両面から膠を塗布し絵具層の接着を行った。さらに作品保存の見地から、これまでの掛軸装から額装へと表装が変更された。
展覧会では《序の舞》にいたる美人画の源流を、江戸時代初期の風俗画にまでさかのぼって、歴史的な流れをたどれるよう構成。第1章では松園も影響を受けた江戸時代の浮世絵、西川祐信、三畠上龍、喜多川歌麿などの作品を紹介、第2章、第3章では明治以降に確立していく近代美人画の展開を、《序の舞》が制作された昭和戦前期までたどる。
「東西美人画の名作 《序の舞》への系譜」は東京藝術大学大学美術館 本館 展示室1・2で、2018年3月31日(土)~5月6日(日)に開催。観覧料は一般 1,400円、高校・大学生 900円、中学生以下は無料。
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