東京・中央区の松屋銀座で、展覧会「利休のかたち 継承されるデザインと心」が開幕した。
松屋銀座は新年に、毎年“和”をテーマにした展覧会を開催しており、創業150周年となる2020年は、日本文化の礎の一つともいうべき「茶の湯」がテーマ。
展覧会は「天下一の茶の湯者」と称された千利休(1522~91)が好み、つくり出した作品や、千家道具の制作にたずさわる職家の人々による作品と文献史料など、あわせて約80件を展示し、利休の美意識とそれに基づく作意を紹介するもの。
会場は2章構成で、第1章「利休の美意識と作意」では利休にまつわる貴重な現存作例を通じ、あらためてその美意識を展観。
利休が、樂家初代とされる陶工・長次郎とともにつくり「今焼」としてもてはやされた茶碗や、利休の意図を認識したうえで注文制作された釜などを展示する。
利休作の茶室、国宝「待庵」については、図面を元にした茶室空間を会場に設置。利休がもとめた「わび」を体現する空間が紹介される。
第2章「千家と職家 -かたちとこころの継承」では、利休の道統を継いだ二代少庵宗淳、三代元伯宗旦の道具を紹介。
また、千家の茶道具を制作する十の家筋である「千家十職」からは、塗師の十三代 中村宗哲、釜師の十六代 大西清右衛門、樂焼の十五代吉左衛門 樂直入など、職家歴代の作品を展示。
今日まで利休にまつわる「かたち」が、その「こころ」とともに継承されてきた軌跡とその意味を考察する。
「松屋創業150周年記念 利休のかたち 継承されるデザインと心」は松屋銀座 8階イベントスクエアで2020年1月20日(月)まで開催。観覧料は一般 1,000円。
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