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    レポート
    神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展
    Bunkamura ザ・ミュージアム | 東京都
    欧州随一のプライベートミュージアム
    神聖ローマ帝国のルドルフ2世(1552-1612)。稀代の収集家にして芸術の庇護者であった皇帝の影響で、宮廷には芸術家や科学者が集まり、首都のプラハは芸術と科学の一大拠点になりました。芸術と科学を愛したルドルフ2世の世界を紹介する展覧会が、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中です。
    (左から)ハンス・フォン・アーヘン作のコピー《ハプスブルク家、神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の肖像》1600年頃 スコークロステル城(スウェーデン) / ジュゼッペ・アルチンボルド《ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像》1591年 スコークロステル城(スウェーデン)
    (左から)作者不詳《デンマークの天文学者ティコ・ブラーエの肖像》1596年 スコークロステル城(スウェーデン) / イニャス=ガストン・パルディ《パルディ天球図》17世紀後半 千葉市立郷土博物館
    (左から)ルーラント・サーフェリー《村の略奪》1604年 コルトレイク市美術館(ベルギー) / (2点)ルーカス・ファン・ファルケンボルフ《飲用療法中のルドルフ2世》1593年頃 ウィーン美術史美術館(オーストリア)
    (左から)ヤン・ブリューゲル(父)《陶製の花瓶に生けられた小さな花束》1607年頃 ウィーン美術史美術館(オーストリア) / ルーラント・サーフェリー《花束》1611-1612年 リール美術館(フランス)
    (左から)ルーラント・サーフェリー《大洪水の後》1620年頃 コルトレイク市美術館(ベルギー) / ルーラント・サーフェリー《鳥のいる風景》1622年 プラハ国立美術館(チェコ共和国)
    (左から)レアンドロ・ダ・ポンテ(通称バッサーノ)《9月》1580年以降 プラハ城美術コレクション(チェコ共和国) / ヤン・ブリューゲル(子)、ヘンドリック・ファン・バーレン《大地と水の寓意》1630年 個人蔵(フランス)
    (左から)バルトロメウス・スプランガー作のコピー《オリュンポスへと芸術を導く名声》17世紀前半 プラハ国立美術館(チェコ共和国) / ディルク・ド・クワード・ファン・ラーフェステイン《ルドルフ2世の治世の寓意》1603年 プレモントレ修道会ストラホフ修道院、プラハ(チェコ共和国)
    (左から)《人魚の付いた貝の杯》1589-1634年 スコークロステル城(スウェーデン) / 《貝の杯》1577年 スコークロステル城(スウェーデン)
    フォトコーナー 特別展示:フィリップ・ハース (c)Philip Haas
    展覧会は、ハプスブルク家を紹介するプロローグを経て、第1章は「拡大される世界」。15世紀半ばに幕を開けた大航海時代に続いて、ルドルフ2世の治世にあたる16世紀末から17世紀始めには、望遠鏡による天体観測もはじまりました。

    皇帝にも関わらず、現実逃避の傾向があったルドルフ2世。首都をウィーンからプラハに移転し、争いから離れた地で芸術と科学への興味を深めていきます。


    プロローグ「ルドルフ2世とプラハ」、第1章「拡大される世界」

    生涯独身で、旅行にも出なかったルドルフ2世。生きた動物を集めたプライベートの動物園も持っていました。

    ルーラント・サーフェリーは、宮廷のお抱え画家の一人。多くの動物にあふれた独特のスタイルを確立しました。

    花卉画(花の静物画)にも優れた才能を発揮したサーフェリー。ヤン・ブリューゲル(父)も花を得意とし、両者はネーデルラントにおける花の静物画の先駆者とされています。


    第2章「収集される世界」

    展覧会メインビジュアルは、ジュゼッペ・アルチンボルド《ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像》。会場ではルドルフ2世の肖像画と並べて展示されています。

    ウェルトゥムヌスは、古代の創造神・四季の司祭・変身の神です。単なる奇異な肖像画ではなく、皇帝を万物の司神になぞらえた、権威付けとしての絵画ともいえます。

    バルトロメウス・スプランガーは、エロティックな神話画の名手です。大きな作品で目を引くディルク・ド・クワード・ファン・ラーフェステインの《ルドルフ2世の治世の寓意》は、ルドルフ2世から直接発注されて描いた作品とされています。


    第3章「変容する世界」

    ヨーロッパの他の王侯貴族と同様に、収集したコレクションを「驚異の部屋」(独語でヴンダーカンマー:博物陳列室、またはクンストカンマー:美術品陳列室)に納めたルドルフ2世。美しいもの・奇妙なものを求め、ヨーロッパ随一のプライベートミュージアムになりました。

    エピローグでは、様々な鉱物、華麗な工芸品や、観測機器などが展示されています。


    エピローグ「驚異の部屋」

    会場最後には現代美術家のフィリップ・ハースが手掛けた、アルチンボルド《四季》シリーズの立体模型も。このコーナーは撮影可能です。

    展覧会は福岡市博物館から始まった巡回展。東京展の後は、3月21日(水)~5月27日(日)に佐川美術館(滋賀)で開催されます。

    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2018年1月10日 ]

    美術展完全ガイド2018美術展完全ガイド2018

     

    晋遊舎
    ¥ 1,080


    ■ルドルフ2世の驚異の世界展 に関するツイート


     
    会場
    会期
    2018年1月6日(土)~3月11日(日)
    開館時間
    10:00~18:00(毎週金・土曜日は21:00迄) ※入館は各閉館の30分前まで
    休館日
    休館日未定
    住所
    東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura B1F
    電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
    公式サイト http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/18_rudolf/
    料金
    一般 1,600(1,400)円/大学・高校生 1,000(800)円/中学・小学生 700(500)円
    ◎※()内は20名以上の団体料金及び前売り料金
    ◎学生券をお求めの場合は、学生証のご提示をお願いいたします。(小学生は除く)
    ◎障害者手帳のご提示で割引料金あり。詳細は窓口でお尋ねください。
    展覧会詳細 神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展 詳細情報
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