やすらぎのオーストリア　カフェとたばこにみるウィーンの文化史

　オーストリアは、芸術や音楽を愛し、伝統を大切にする国として知られています。中世から第一次世界大戦までの長きにわたりハプスブルク家の帝国としてヨーロッパに君臨し、歴史的な魅力にもあふれています。 　日本とオーストリアの交流は、今から140年前の1869年（明治2）に結ばれた修好通商航海条約を契機として始まりました。2009年の本年は、日本とオーストリア両国では交流140周年を記念して、さまざまなイベントが開催されています。その一環として企画された本特別展では、オーストリアで培われた豊かなやすらぎの文化について取り上げます。オーストリアタバコが所蔵する貴重なたばこ関係の資料をはじめ、王宮家具博物館所蔵の王宮で使用された家具や食器など、約300点の資料を通して、ハプスブルク家の人々、ウィーン万国博覧会、ウィーンのコーヒーハウス、ウィーン風のデザインなどをご紹介します。