京都国立博物館の佐々木丞平館長
京都国立博物館は、2018年に開催される特別展の概要を発表した。
4月7日(土)~ 5月20日(日)に開催されるのは「池大雅 天衣無縫の旅の画家」。
江戸時代中期の京都画壇で、与謝蕪村とともに「南画の大成者」と並び称される池大雅(1723~76)の大回顧展。大雅の回顧展は昭和8年以来85年ぶりで、過去最大となる約150件が出品される。
筆の代わりに指を用いて描いた「指墨画」など、初期から晩年に至る代表作を展観。多くの旅を重ねた大雅の体験をふまえた風景表現に注目し、旅が制作に果たした役割についてを検証する。この日は、国宝《十便十宜図》の出品も発表された。
京都国立博物館ではこれまでも18世紀京都画壇で活躍した円山応挙展(1996年)、伊藤若冲展(2000年)を開催しており、大雅は最後の一人となる。
9月29日(火)~11月25日(日)には「京(みやこ)のかたな 匠のわざと雅のこころ」が開催。
平安時代から現代に至るまで多くの名刀を生み出してきた京都=山科系刀剣の国宝(19件)は、ほぼすべてを展示。加えて著名刀工の代表作も展示し、平安時代から平成に至る山城鍛冶の技術系譜と日本文化に与えた影響を探る。
公家や武家の肖像画などにあらわされている武装と、それに類似する刀剣も提示し、当時の習俗を再現。珍しいところでは、王貞治氏佩刀の刀も出品される。
刀剣ブームとの関連については「“刀剣乱舞”に登場する刀も数多く出品される方向で調整中」と説明した。
京都国立博物館は120年の歴史があるが、本格的に刀剣を紹介する展覧会は初めてとなる。
発信:
インターネットミュージアム>
京都国立博物館 施設詳細ページ>
京都国立博物館 公式ページ