京都・嵐山に、新たな私設美術館「福田美術館」が完成し、2019年9月30日、報道向けの内覧会が開催された。
アイフル株式会社創業者の福田吉孝が、出身地であり起業の地でもある京都に設立した美術館で、「100年続く美術館」がコンセプト。館長は娘の川畑光佐が務める。
コレクションは、江戸時代から近代にかけての日本美術、約1,500点。江戸時代では円山応挙、与謝蕪村、伊藤若冲など、近代絵画は横山大観、上村松園、竹内栖鳳などで、特に京都画壇の作品に力を入れた。竹久夢二コレクションも国内有数。
立地は渡月橋のすぐ近くで、建築は安田幸一(安田アトリエ主宰)が担当。外観は和モダンで、展示室は「蔵」をイメージ。廊下は「縁側」を意識するなど、随所に日本的な意匠を施した。カフェからは渡月橋が一望できる。
開館記念の「福美コレクション展」では、琳派、狩野派、四条円山派、近代絵画など、コレクションの名品約80点(会期中通して)を展示。狩野探幽《雲竜図》は初公開。ともに長期にわたって行方不明だった木島櫻谷《駅路之春》と橋本関雪《後醍醐帝》など、注目の作品も公開される。
「開館記念 福美コレクション展」はⅠ期が10月1日(火)~11月18日(月)、Ⅱ期が11月20日(水)~2020年1月13日(月・祝)で開催。作品はほぼ完全に入れ替えとなる。入館料は一般 1,300円など。
展覧会の期間にあわせ、作品を車体や車内にあしらった「嵐電 MUSEUM TRAIN 『走る美術館』」も運行される。運行区間は嵐電 嵐山本線・北野線。
開館記念 「福美コレクション展」の取材レポートはこちら発信:
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福田美術館 公式サイト