2020年1月7日(火)、東京・台東区の東京国立博物館と台東区立書道博物館で「生誕550年記念 文徴明とその時代」のプレス向け内覧会が開催された。
明時代の中期を代表する文人の文徴明(ぶんちょうめい、1470~1559)の生誕550年を記念し、文徴明による書画の魅力を紹介する企画展。
文徴明は蘇州出身。父の文林は科挙に合格した官僚だが、文徴明自身は何度も科挙の試験に失敗するなど、若い頃は苦労を重ねていた。
ただ、その人柄は温厚で、性格も勤勉実直だったため、父が親しくした呉寛、李応禎、沈周など一流の文人に文章や書画を学び、次第に才能が開花。推挙を受けて54歳から3年間は北京で官僚として活躍。退官し帰郷した後は、蘇州の芸苑(げいえん、呉派)の中心的人物として、在野で活躍した。
気品ある書画は一世を風靡し、子の文彭・文嘉、甥の文伯仁など文氏一族のほか、陳淳、周天球、居節など門弟を育て、後世にも多大な影響を与えた。
展覧会は、東京国立博物館と台東区立書道博物館との連携企画第17弾。文徴明と周辺の書画作品、さらに蘇州という都市の文化的魅力を伝える作品を併せて展示する。
展示総数は国宝1件、重要文化財3件を含み、全133件。東京国立博物館で68件、台東区立書道博物館で65件が展示される。
「生誕550年記念 文徴明とその時代」は東京国立博物館 東洋館8室で2020年1月2日(木)~3月1日(日)、台東区立書道博物館で2020年1月4日(土)~3月1日(日)に開催。ともに前期は2月2日(日)まで、後期は2月4日(火)から。
観覧料は、東京国立博物館が一般 620円、台東区立書道博物館が一般 500円。会期中、一方の展覧会の半券を提示すれば、もう一方の展覧会は団体料金で観覧できる。
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