インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
【注意】新型コロナウィルス感染防止にともない、展覧会・イベントは中止になる場合があります。必ず公式サイトでご確認ください。[休館情報はこちら]
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  生誕200年 ミレー展 愛しきものたちへのまなざし

生誕200年 ミレー展 愛しきものたちへのまなざし

■「農民画」だけではない、ミレーの全貌
【会期終了】 フランス、バルビゾン派の中心的な画家、ジャン=フランソワ・ミレー(1814-1875)。《種をまく人》《落穂拾い》など「大地で働く農民像」の評価が先行しがちですが、それだけではありません。ちょうど生誕200年にあたる本年、もっと幅広くミレーの画業を俯瞰します。
日本では、明治時代の1880年代から文献で紹介されているミレー。農業国だった日本では共感されやすいのか、官民の美術館で作品が蒐集され、現在では世界でもまれにみる「ミレー愛好国」になりました。

確かに、それまでの絵画では主題になりえなかった「労働する農民の姿」を抒情豊かに描いたのはミレーの功績ですが、「農民画」だけでミレーを語るのは、あまりにも一面的。本展では家族の肖像や馴染みの風景などの作品も通して、ミレーの全貌を再検証する試みです。

展覧会は4章構成。第1章の「プロローグ 形成期」では、若き日のミレーの作品を紹介します。模写や裸体の習作、歴史・宗教画、風俗画、風景画など、さまざまのジャンルを手掛けていた事が分かります。


第1章「プロローグ 形成期」

第2章は「自画像・肖像画」。ミレーが農民画に専念する前に職業として肖像画を手掛けていた事は知られていますが、生涯に描いた120数点のうち、生活のために描いたものは半数未満。妻や家族、友人、隣人など、親しい人々を数多く描いているのです。

本展には最愛の妻、ポーリーヌの肖像が3点も出展。きりっとした口元と大きな瞳が印象的な女性ですが、どことなく弱々しい雰囲気も。それもそのはず、ポーリーヌは結婚後3年足らずで、肺結核のために病死してしまいます。

リラックスしてパイプを持つ男性を描いたのは《アマン・オノの肖像(パイプを持つ男)》。モデルは義弟(ポーリーヌの弟)で、19世紀フランス肖像画の最高傑作のひとつとも称される逸品です。


第2章「自画像・肖像画」 動画の最後が《アマン・オノの肖像(パイプを持つ男)》

第3章は「家庭・生活」。8人きょうだいの長男として育ち、自身は3男6女をを育てたミレーは、家族をとても大切にする画家でした。この章には、家族の日常生活を描いた作品が並びます。

展覧会のメインビジュアルは《子どもたちに食事を与える女(ついばみ)》。口を前に出した子どもはとても愛らしく、まるでひな鳥が親鳥から餌を与えられているかのようです。よく見ると、絵の右手奥には畑を耕している男性の姿も。家族を養うために懸命に働く父親は、自らの姿を投影しています。


第3章「家庭・生活」

第4章は「大地・自然」。いわゆる「ミレーらしい」絵はこの章です。

実はミレーは農村出身ですが、19歳で画家の修行を始めて以降は農業をした記録がなく、いわば「農業を捨てた都会人」。もちろん自然を愛し、そこに暮らす人の営みに共感していたのは事実で、ルソーとともに、フォンテーヌブローの森の伐採にも反対しています。

ミレーには珍しく神話を題材にした四季の連作《春(ダフニスとクロエ)》《冬(凍えたキューピット)》も。雛の口元にそっと餌を運ぶ少女、寒さに凍えるキューピットを優しく抱きしめる女性。慈愛に満ちた人物表現は、ミレーの真骨頂です

会場最後で紹介される晩年の作品は、故郷の風景画。バルビゾンで過ごしながらも、ミレーは故郷を強く想い続けていました。


第4章「大地・自然」

山梨県立美術館から巡回してきた本展、府中市美術館の後は、宮城県美術館に巡回します(2014年11月1日~12月14日)

また、ミレー・メモリアルの本年は、この展覧会とは別に三菱一号美術館でも「ボストン美術館 ミレー展」が開催されます(10月17日~2015年1月12日)。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年9月18日 ]

もっと知りたいミレー ― 生涯と作品

安井 裕雄 (著), 高橋 明也 (監修)

東京美術
¥ 1,944


■生誕200年 ミレー展 府中市美術館 に関するツイート


 
会場府中市美術館
開催期間2014年9月10日(水)~2014年10月23日(木)
所在地 東京都府中市浅間町1-3
TEL : 03-5777-8600(ハローダイヤル)
HP : http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/millet.html
展覧会詳細へ 生誕200年 ミレー展 愛しきものたちへのまなざし 詳細情報
新型コロナウィルス感染予防にともなう、ミュージアム休館情報
取材レポート
アソビル「バンクシー展
バンクシー
府中市美術館「ふつうの系譜」'
ふつうの系譜
泰巖歴史美術館がオープン'
泰巖歴史美術館
ポーラ美術館「シュルレアリスムと絵画
シュルレアリスム
東京国立博物館「法隆寺金堂壁画と百済観音」'
法隆寺金堂壁画
東京国立近代美術館「ピーター・ドイグ」'
ピーター・ドイグ
明治神宮ミュージアム「天皇陛下御即位奉祝 明治神宮ミュージアム開館記念展」'
明治神宮M. 開館
郡山市立美術館「石田智子展」'
石田智子展
練馬区立美術館「生誕140年記念 背く画家 津田青楓とあゆむ明治・大正・昭和」'
津田青楓
クラシックホテル展
クラシックホテル
永青文庫「古代中国・オリエントの美術
細川ミラー
アーティゾン美術館「「見えてくる光景
アーティゾン
横浜美術館「澄川喜一 そりとむくり」'
澄川喜一
岡田美術館「DOKI土器!土偶に青銅器展
DOKI土器!
三菱一号館美術館「画家が見たこども」'
画家が見たこども
エリアレポート 大阪市立東洋陶磁美術館「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション」
[エリアレポート]
竹工芸名品展
エリアレポート 東京国立近代美術館「ピーター・ドイグ展」
[エリアレポート]
ピーター・ドイグ
エリアレポート 小泉八雲記念館「ハーンを慕った二人のアメリカ人」
[エリアレポート]
小泉八雲
第3回 インターネットミュージアム検定
B-OWND 工芸のマーケットプレイスミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2020年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
奇蹟の芸術都市バルセロナ ゴッホ展 ロンドン・ナショナル・ギャラリー展 超写実絵画の襲来 ホキ美術館所蔵
特別展「法隆寺金堂壁画と百済観音」 開館60周年記念名品展Ⅰ モネからはじまる住友洋画物語 SF・冒険・レトロフューチャー 国宝東塔大修理落慶記念 薬師寺展
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「鼠」
グランプリは《大根喰う(大黒)》でした
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2019、グランプリは「つくぞう&つくみ」でした
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2020 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社