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春画展(後期)

■泰平の世が生んだ、平和の象徴
【会期終了】 京都・細見美術館で開催中の「春画展」。館の前には週末を中心に行列が出来るなど、細見美術館としては近年に無い賑わいを見せています。3月8日(火)からいよいよ後期展が始まりました。
← 前期展の取材レポート

大好評だった東京展を受けて、2月6日(土)に開幕した春画展。京都で春画を大々的に披露するのは初めての試みでしたが、開幕直後から大きな話題に。「とても美しい」「想像以上にユニーク」等々、ネットでも肯定的な声が多く聞かれます。

前後期で多くの作品が入れ替わった本展。通常、前後期で開催される展覧会は、前期スタート時に後期の出展作品も決まっていますが、今回は珍しく直前まで作品の選定が続けられ、前期展での来館者の反応も踏まえた構成となりました。

春画ならではの荒唐無稽な表現が注目を集めたため、ユニークな版画はまとめて展示。研究者の間で知られた名品も一カ所にまとめされており、歌麿・北斎・清長の名作が並ぶ豪華なコーナーが設けられました。

肉筆も展示替え(絵巻は巻き替え)が多数。これからの季節にも考慮し、春~夏を題材にした作品も目にとまります。


肉筆画 これからの季節も考慮し、春~夏を題材にした作品も増やしました

春画の発展について、幕藩体制からの影響を指摘するのは鈴木堅弘氏(京都精華大学 非常勤講師)です。

江戸時代の各藩は自立していたため、ある藩が描かせた見事な春画に、他藩も負けずに描かせて、という切磋琢磨の末に、豊かで質の高い春画の文化が広まっていったのでは、と推測します。

もちろんその原点にあるのは、江戸時代という安定した時代。平和なくして、男女がともに性を愉しむ絵画などあり得ません。春画こそ、泰平の世が生んだ平和の象徴ともいえそうです。


版画 「これぞ」という作品は展示室最後にまとめました

最後に、トリビア的なネタもご紹介しましょう。

①北斎
葛飾北斎は「蛸と海女」(喜能会之故真通)があまりにも有名ですが、この絵は元ネタがあり、さらに遡ると落語が原点と思われます。また春画では女性の胸に関心がもたれない事が多いのですが、北斎は例外的に胸を大きく描く絵師のひとり。ただ北斎は、どちらかというと春画は少ない方に入ります。

②男性器
女性を襲う悪漢など、春画に登場する「悪相」の男性は、男性器がいわゆる「皮被り」として描かれる場合が多く見られます。逆に皮被りの男=悪人、の記号ともいえます(ただし歌舞伎役者の顔と男性器を描いた版画では、女性っぽさの表現が皮被りです)

自分なりの楽しみ方で見ていただきたい春画の世界。会期終盤に近づくと、さらなる混雑も予想されます。できるだけ早めにご覧ください。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2016年3月8日 ]

※刺激が強い内容を含む写真と動画は、別ページでご紹介しております。18歳未満の方はご遠慮ください。

春画入門春画入門

車 浮代 (著)

文藝春秋
¥ 972


■細見美術館 春画展 に関するツイート


 
会場細見美術館
開催期間2016年2月6日(土)~ 4月10日(日)
所在地 京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3
TEL : 075-752-5555
HP : http://shunga.emuseum.or.jp/
展覧会詳細へ 春画展(後期) 詳細情報
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