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没後50年 藤田嗣治展

■過去最大の回顧展
【会期終了】 藤田の代名詞「乳白色の下地」による裸婦がずらり。国内外の所蔵者から代表作品が集結する、史上最大規模の藤田嗣治展が東京都美術館ではじまりました。初期から晩年まで約100点で、改めて藤田芸術の本質に迫ります。
渡仏先で独自の画風を確立し、エコール・ド・パリの寵児として活躍した藤田嗣治。世界に羽ばたいた日本人画家は数多くいますが、フランスにおいて真の意味で名を残した日本人画家は、藤田嗣治ただひとりかもしれません(他では、あえて言えば北斎でしょうか)。

藤田は1968年に亡くなりましたが、君江夫人の意向もあり、まとまったかたちでの展覧会はなかなか開催されませんでした。ようやく展覧会が開かれ出したのは、2006年頃から。本展には国内の所蔵先約50カ所に加え、フランス、スイス、ベルギー、アメリカなど海外からも代表作が集結し、文字通り、過去最大規模の藤田嗣治展になりました。

会場は8章構成で、ほぼ時代順。東京美術学校在学中の作品から、生涯最後の個展に出品された宗教画まで、画業の全貌を通覧します。

藤田の代表作といえば、やはり「乳白色の下地」による裸婦。藤田は1920年代にこのスタイルを確立し、パリで大成功を収めました。単体や群像図など、第4章に14点の裸婦(うち2点はポスター)が並びます。

対照的な作品が「作戦記録画」。第二次大戦期に日本に戻った藤田は、おかっぱ頭を丸刈りにして、祖国のために絵筆をふるいました。会場では《アッツ島玉砕》《サイパン島同胞臣節を全うす》を並べて展示。前後の作品とあわせて見る事で、改めてこの時代の異様さが浮かび上がります。

「作戦記録画」への関与が仇となり、戦後は追われるようにフランスに戻った藤田。フランス国籍を取得し、日本国籍を放棄。晩年にはカトリックの洗礼を受け、キリスト教をテーマにした絵画を数多く描きました。81歳で永眠、自らが建てた北フランスのランスの礼拝堂に埋葬されています。



著作権の関係もあって会場風景があまりご紹介できませんが、藤田の全てを通覧できる豪華な展覧会です。「藤田らしくない」作品も堪能できます。

来年にはパリ日本文化会館でも「藤田嗣治」展が開催(2019年1月16日~3月16日)、「作戦記録画」が初めて海外で展示されます。海外での反応も楽しみです。

東京都美術館での展示は10月8日まで。秋の連休まで開催されますが、総じて展覧会は会期末が混雑しますので、早めの鑑賞をおすすめいたします。続いて、京都国立近代美術館に巡回します(10/19~12/16)

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2018年7月30日 ]

もっと知りたい藤田嗣治―生涯と作品もっと知りたい藤田嗣治―生涯と作品

林 洋子(著,監修),内呂 博之(著)

東京美術
¥ 1,944

料金一般当日:1,600円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon

 
会場東京都美術館
開催期間2018年7月31日(火)~10月8日(月・祝)
所在地 東京都台東区上野公園8-36
TEL : 03-5777-8600(ハローダイアル)
HP : http://www.tobikan.jp/exhibition/2018_foujita.html
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