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Meet the Collection ―アートと人と、美術館

■平成の時代とともに
【会期終了】 1989年に開館した横浜美術館。丹下健三による重厚感ある建物と、1万2千点を超える質の高いコレクションは、美術ファンにはすっかりお馴染みになりました。30周年のメモリアル年度のスタートは、全館を利用したコレクション展。4人のゲスト・アーティストも参加しています。
美術館の周年記念展といえば「自慢のコレクションを大公開」というスタイルが定番。幅広いコレクションがある横浜美術館だけに、それでも十分な展覧会になると思いますが、今回はさらにひとひねりしました。活躍中のアーティスト4人が参加し、コレクション作品と同じ空間に並べる事で、作品同士の化学反応を狙っています。

会場は大きく2部構成。さらに細かく分かれ、全体では7章構成になります。動線はいつもと逆、入って左側のエスカレーターから上ります。

第Ⅰ部は【LIFE:生命のいとなみ】。冒頭の「こころをうつす」の章に、一人目のアーティストが登場。束芋(1975-)さんの映像作品《あいたいせいじょせい》です。周囲に流されてしまう女性をテーマにした映像。同じ展示室に並ぶコレクションは、日本画を中心に、女性の情念を感じさせる作品がセレクトされました。

束芋さんは、2009年に横浜美術館で個展「束芋:断面の世代」を開催しました。同館での展示は、ちょうど10年ぶりとなります。

「いのちの木」の章には、淺井裕介(1981-)さん。淺井さんはテープや泥などの身近な素材で、大きな空間を飾るような作品を制作します。横浜美術館では、2007年に若手作家支援プログラム「New Artist Picks」で、個展「根っこのカクレンボ」を開催しました。

今回は約2週間かけて、円筒形の展示室の壁面全てに作品を制作。ミロ、エルンスト、シャガールなどによる、植物や動物を主題にした作品が、淺井さんの作品に包まれます。



第Ⅱ部は【WORLD:世界のかたち】。ここも最初の「イメージをつなぐ」の章に、ゲスト・アーティストの今津景(1980-)さんの作品があります。

イメージを集めてコンピューターで繋ぎあわせた上で、油彩画にする今津さん。その制作プロセスは、シュルリアリスムを彷彿させます。展示室には、エルンスト、マン・レイ、マグリット、ダリなど。最奥に展示された、今津さんの大作《Repatriation》から溢れ出ているような構成です。

他の3名と異なり、今津さんは横浜美術館での展示経験は無し。初めての接点が、大きなチャレンジとなります。

「モノからはじまる」の章には、菅木志雄(1944-)さん。「もの派」の代表的作家で、精力的に活躍している菅さんは、20年間に横浜美術館で個展「菅木志雄―スタンス」を開催。展示空間に合わせた、大規模なインスタレーション作品をつくりました。今回は20年ぶりに再展示、あわせて、師といえる斎藤義重らの作品も並びます。

いつもは写真が並ぶ最後の展示室では、横浜美術館の活動のあゆみを、平成の時代背景とともに紹介。横浜美術館が開館した1989年は、ちょうど平成元年。本展の会期中に平成は終わりを迎えます。

横浜美術館は、今年度いっぱいが30周年の記念イヤーです。7月からは「原三溪の美術」、9月からは「ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」が開催されます。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2019年4月12日 ]

美術館&博物館さんぽ 首都圏版美術館&博物館さんぽ 首都圏版

ぴあ(編)

ぴあ
¥ 994

 
会場横浜美術館
開催期間2019年4月13日(土)~6月23日(日)
所在地 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
TEL : 045-221-0300
HP : https://yokohama.art.museum/special/2019/MeetTheCollection/
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