《鍛鉄地竹虎文金銀象嵌鍔》

この作品の応援メッセージを見る

鍛鉄地竹虎文金銀象嵌鍔(たんてつじたけとらもんきんぎんぞうがんつば) 安川乾清(生没年未詳) 江戸時代中期(宝暦~明和期)

高岡市立博物館


高岡彫金の祖・安川乾清の在銘作品。
鍛鉄の地金に、岩上の虎を金・赤銅(しゃくどう)(金と銅の合金)・四分(しぶ)一(いち)(銀と銅の合金)で高肉象嵌(ぞうがん)し、竹を赤銅で平象嵌された豪壮な作風の鍔。また岩は片切彫りで力強く豪快に彫られており、近世高岡においての片切彫りの初見とみられている。
初代・乾清は慶長年間、前田利長の高岡入城(1609年)に従ってきた彫金(白銀(しろがね))師と伝えられる。高岡白銀町に住み、代々乾清を襲名して、刀装具・装身具・煙管・文房具などを作っていたという。高岡御車山(みくるまやま)(国指定重要有形・無形民俗文化財/ユネスコ無形文化遺産)の古い金具などにその在銘作品を遺している。
現存する在銘(花押)乾清の作品では最も古格とみられるが、元禄をさかのぼる時代性はなく、宝暦から明和(1751-72)頃の作と思われる。
高岡市指定文化財。縦6.9cm×横6.7cm×厚さ0.3cm。


担当者からのコメント

“金工の街”として400年以上の伝統を誇る高岡。初代安川乾清は「一国一城の令」で廃城になっても高岡に留まり、「高岡彫金の祖」といわれています。その子孫が作ったこの作品は市の文化財にも指定されており、正に“高岡のお宝”です。よく見たらカワイイ虎の毛並みは毛彫りで、ヒゲや眉毛の金は象嵌(別の金属をはめ込む)で随所に「超絶技巧」がなされています。ぜひよろしくお願いします!


この作品の応援メッセージを見る
この作品に投票する
投票は締め切りました。たくさんの応援ありがとうございました。
おすすめレポート
学芸員募集
地域おこし協力隊(文化財調査・活用促進員)募集します! [小坂町郷土館博物館]
秋田県
【美術品の撮影】美術品オークション会社・アルバイトスタッフ募集【(株)毎日オークション】 [東京都江東区有明3-5-7 TOC有明ウエストタワー5階]
東京都
独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所 有期雇用職員(事務補佐員)募集 [東京文化財研究所]
東京都
愛媛県歴史文化博物館 学芸員募集 [愛媛県歴史文化博物館]
愛媛県
立命館大学アート・リサーチセンター 社会人スタッフ募集 [京都・海外(米国)]
京都府
展覧会ランキング
1
東京都美術館 | 東京都
ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢
開催中[あと48日]
2025年9月12日(金)〜12月21日(日)
2
上野の森美術館 | 東京都
「正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡-」
もうすぐ終了[あと6日]
2025年9月20日(土)〜11月9日(日)
3
出羽桜美術館 | 山形県
没後40年 有元利夫 優美な絵画世界への誘い
開催中[あと34日]
2025年9月5日(金)〜12月7日(日)
4
東京国立博物館 | 東京都
特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」
開催中[あと27日]
2025年9月9日(火)〜11月30日(日)
5
国立西洋美術館 | 東京都
オルセー美術館所蔵 印象派ー室内をめぐる物語
開催中[あと104日]
2025年10月25日(土)〜2026年2月15日(日)