日印国交樹立50周年記念事業

    再生する伝統 ~インド・民族アートの新たな挑戦~

    たばこと塩の博物館 | 東京都

     5000年を超える歴史のなかで育まれたインドの民族アートは、本来アートとして 制作されたものではなく、自然との深い繋がりのなかに営まれた 日々の暮らしから生み出されたものでした。壁画に始まる絵画は、祈りそのものであり、神々の交信の手だてでもありました。 それが、誕生や結婚、そして死に至る人生の儀礼の場を彩り、暮らしに溶け込みながら、永い伝統として受け継がれてきたのです。 実用品である土器もまた、永い時を経て技術が磨かれながら、独自の創造性と美的感覚が発揮される世界を築いてきました。 しかし近代化の波は、こうした伝統を徐々に衰退させる一方で、人々の生活を困窮させるという危機的状況を招きました。 そうしたなか、1960年代から、インド政府の手工芸局を中心に、飢饉に苦しむミティラーの女性たちに紙を提供し、絵を描くよう促し、伝統が新しい形で甦るきっかけになりました。  新潟県のミティラー美術館の長谷川時夫館長は、1982年から現地に入り、ミティラー地方の伝統的な絵画の収集を始めました。1988年、日本で「インド祭」が 開催された後は、インドから描き手たちを美術館に招待し、ゆったりとした時間のなかで大きな作品に取り組める環境を用意することで、 現地では難しい新たな作品の制作が始まりました。その後は、ワルリー族の描き手やテラコッタ(素焼きの塑像)の制作者も招聘し、 創作活動が続けられています。  ミティラー美術館で生み出される作品群は、自然・宇宙とのコミュニケーションを基本とする長谷川館長の理念と、インドのアーティストたちとのコラボレーションによって 制作された、新しい魅力に満ちています。
    会期
    2002年12月21日(土)〜2003年3月2日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~18:00(入館は17:30まで)
    料金
    入館料: 大人 100円 (50円) 小・中・高校生 50円 (20円) ( )内は20名以上の団体料金
    休館日 毎週月曜日
    会場
    たばこと塩の博物館
    住所
    〒130-0003 東京都墨田区横川1-16-3
    03-3622-8801
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