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女・おんな・オンナ~浮世絵にみる女のくらし

■性も生活の一部です
【会期終了】 グラビアアイドルが、一般的な日本人女性とは異なるように、江戸時代の浮世絵美人画も、ある意味で特殊な例。実際には多様な階層の女性が、それぞれのくらしを営んでいました。浮世絵や資料から、江戸時代の女性像に迫る展覧会が、渋谷区立松濤美術館で開催中です。
美人画は浮世絵の定番ジャンル。美しい女性像は庶民の人気を集め、花魁から町娘まで、さまざまな女性が描かれました。

ただ、それらは、あくまでも鑑賞される対象としての女性。実際は徹底した身分制度で人々は区分され、人々はそれぞれの立場で生活を営んでいました。

展覧会では当時使われていた資料なども含めて、江戸時代の女性のくらしを紹介していきます。浮世絵に描かれなかった女性もいる事にも思いを馳せてくれれば、というのも、企画の趣旨のひとつになっています。

会場は10章構成。地下の第1会場(1章~6章)では、女性の暮らしを彩ったものについて。2階の第2会場(7章~10章)は、女性の人生そのものに焦点を当てました。



江戸の裕福な町人や名主の娘たちは、幼少期から琴、三味線、舞踊などを稽古しました。教養を身に付けて、武家屋敷に女中奉公に出るための下準備であり、良縁を得るための花嫁修業ともいえます。

意外に思えるのが、茶をたてている女性の浮世絵が少ない事。茶は男性が楽しむもので、一般の女性に広まったのは明治以降です。

展覧会のメインビジュアルは、喜多川歌麿《教訓親の目鑑 理口者》(東京都江戸東京博物館:展示は5/1まで)。寝ながら書物を読む女性で、江戸時代の識字率の高さも伺えますが、実は悪女として描かれたもの。本を読むような女性より、家事に優れた女性が良い、と説いています。

最後の「色恋―たのしむ」は、春画が展示されています(18歳未満は禁止)。章タイトルは「ひめごと」の予定でしたが、春画の研究者で本展監修の石上阿希氏が「たのしむ」に修正したように、江戸時代の性は秘められたものではなく、生活の一部。現代では考えられないほど、オープンなものでした。描かれた女性も積極的で、男性と同じように性を楽しんでいます。

浮世絵の展覧会なのでやむをえませんが、作品保存の観点から展示期間が限られます。本展は前期・後期のほか、A期・B期・C期と細かな展示替えを設定。会期通して136件、常時約90件が鑑賞できます。巡回はせず、松濤美術館だけでの開催です。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2019年4月5日 ]

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ぴあ(編)

ぴあ
¥ 994

 
会場渋谷区立松濤美術館
開催期間2019年4月6日(土)~5月26日(日)
所在地 東京都渋谷区松濤2-14-14
TEL : 03-3465-9421
HP : https://shoto-museum.jp/
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