渋谷区立松濤美術館「フランシス・ベーコン」展 会場
20世紀を代表するイギリスの画家、フランシス・ベーコン(1909−1992)のドローイングやスケッチなど、存在しないと思われていた作品・資料を公開する展覧会が、渋谷で始まる。
ベーコンは1940年代から歪められた人物像など、不穏な雰囲気をまとった絵画を発表。古典名画や報道写真から引用されたモティーフを大きく変容し取り込み、暗示的な作品は高く評価されてきた。
生前、ベーコンは、絵画のための準備のドローイングやスケッチはしないと語っていたが、没後にアトリエに残された慰留品を調べたところ、言葉と相反するような資料が見つかり、注目を集めていた。
さらに、ベーコンの晩年に身の回りの仕事を頼まれていた隣人のバリー・ジュール氏が、ベーコンの死から4年後に、画家から千点を超えるドキュメントを渡されていたと公表。そこにはドローイングのほか、多くの写真や複製画に直接描きこまれたイメージなどが含まれており、大きな反響を呼んだ。
展覧会では、このバリー・ジュール・コレクションの約130点を「Xアルバム」「ワーキングドキュメンツ」、書籍や油彩画小品、ポスター等「そのほかのアトリエ関連資料」に分けて、日本で初公開。謎に包まれたベーコンの制作過程に迫る。
「― リース・ミューズ7番地、アトリエからのドローイング、ドキュメント ― フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる」は、渋谷区立松濤美術館で2021年 4月20日(火)~ 6月13日(日)に開催。入館料は一般1,000円など。
渋谷区立松濤美術館「フランシス・ベーコン」展 会場
渋谷区立松濤美術館「フランシス・ベーコン」展 会場
渋谷区立松濤美術館「フランシス・ベーコン」展 会場