武内直子による人気漫画で、海外にも多くのファンを持つ『美少女戦士セーラームーン』。講談社の少女漫画雑誌『なかよし』で1992年2月号から1997年3月号まで連載され、多くのファンを魅了しました。
今年は連載開始から30周年。その軌跡をたどる展覧会が、六本木ミュージアムで始まりました。

六本木ミュージアム「美少女戦士セーラームーン ミュージアム」会場
90年代に社会現象といえる大ブームを巻き起こした『美少女戦士セーラームーン』。現在でも高い人気を誇り、六本木ヒルズのスカイギャラリーで開催された25周年の展覧会は、このコーナーでもご紹介しました。
今回は『美少女戦士セーラームーン』をテーマにした過去最大の展覧会。会場冒頭は4.5×8メートルの大スクリーンを利用した没入型体験シアター〈セーラー・プリズム・シアター〉から始まります。
映像とレーザーで『美少女戦士セーラームーン』の世界観を空間全体に演出します。

没入型体験シアター〈セーラー・プリズム・シアター〉
シアターを抜けると、ホログラムによる原稿展示〈セーラーガーディアンズ・ヒストリー〉。『美少女戦士セーラームーン』の名場面、名台詞が壁一面を埋め尽くします。
原作はダーク・キングダム編、ブラック・ムーン編、デス・バスターズ編、デッド・ムーン編、シャドウ・ギャラクティカ編と5期にわたって続きました。

ホログラム原稿展示〈セーラーガーディアンズ・ヒストリー〉
『美少女戦士セーラームーン』のテレビアニメシリーズは1992年3月7日に放送開始。さらに20周年プロジェクトで「美少女戦士セーラームーン Crystal」、劇場版が「美少女戦士セーラームーン Eternal」と「美少女戦士セーラームーン Cosmos」も制作されました。
それぞれの設定画や絵コンテなど、貴重な資料もされています。

『美少女戦士セーラームーン』コレクション アニメシリーズの部屋
大ブームになった『美少女戦士セーラームーン』は、テレビアニメ放映と同時に子供向け玩具が発売されました。
会場には「なりきりアイテム&玩具」「スティック&ロッド」「ドール&フィギュア」「ぬいぐるみ」「Other」に分類されて、90年代から現在までの人気商品・限定商品が並びます。

『美少女戦士セーラームーン』コレクション グッズの部屋
さまざまなメディアミックスを果たした『美少女戦士セーラームーン』。ミュージカルはアニメ放映時から上映され、パフォーマンスショーやショーレストランにも展開しました。
まさに、2.5D(2.5次元)の先駆けともいえる存在です。

『美少女戦士セーラームーン』コレクション ステージの部屋
原画展示は〈セーラークリスタルギャラリー〉。本展のために武内直子が描き下ろした新作原画や、初展示を含む貴重なカラー原画を展示。
『なかよし』連載当時から現在までの美しいカラー原画の中から、選りすぐりの作品が展示されています。

原画展示〈セーラークリスタルギャラリー〉
特設ショップも『美少女戦士セーラームーン』の世界観で展開。Vol1では130種以上のオリジナルグッズが販売されます。

特設ショップ
会期はVol1、Vol2、Vol3と3期に分かれており、展示されるカラー原画は期毎に全て入れ替わる予定です。ファンの方は、ぜひ3回足を運んでください。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2022年6月30日 ]
© Naoko Takeuchi